フリーソフトウェア財団がオラクルを非難。オラクルのグーグル提訴を受けて
「Oracle is wrong to use its patents to attack Android.」(ソフトウェア特許を用いてAndroidを攻撃するオラクルは間違っている)。オラクルがグーグルを提訴した件を受けて、リチャード・ストールマン氏によって設立されたフリーソフトウェアを支援するフリーソフトウェア財団(Free Software Foundation)はこのような声明「FSF responds to Oracle v. Google and the threat of software patents」を公表しました。
フリーソフトウェア財団は、2006年にサン・マイクロシステムズがJavaをGPLで公開したことを評価した上で、オラクルの今回の提訴はそれを台無しにしかねないものだとしています。
Now Oracle's lawsuit threatens to undo all the good will that has been built up in the years since.
いまオラクルの提訴は、この何年も積み上げてきた厚意によるものを台無しにしかねない。
また、過去にオラクルはソフトウェア特許について「防衛目的に使う」としていたのに、いまはそれを翻している。ラリー・エリソンに「なぜソフトウェア特許でフリーソフトウェアを攻撃するのか?」とメールを書こう、と提案しています。
フリーソフトウェア財団が指摘するオラクルの特許に対する過去の文書は「1994 Oracle Testimony on Software Patents」で、以下のように書かれています。
Patent law provides to inventors an exclusive right to new technology in return for publication of the technology. This is not appropriate for industries such as software development in which innovations occur rapidly, can be made without a substantial capital investment, and tend to be creative combinations of previously-known techniques.
特許法は、新しいテクノロジーを公開する見返りに、その権利を発明者にのみ与えるものだ。しかしこれはソフトウェア業界のように、イノベーションが頻繁に起こり、多くの投資が不要で、過去の技術を組み合わせることで作り出そうとされるものに対しては適切ではない。
またフリーソフトウェア財団は今回の提訴を注視していくため、情報をまとめたWikiページ「Oracle v. Google (2010, USA))」を設定し、関連情報の収集に努めているとともに、協力を呼びかけています。