さくらインターネット、NoSQLデータベースのテストサービスを開始

2010年7月2日

サーバホスティング大手のさくらインターネットは、NoSQLデータベースの一種であるキーバリュー型データストア(KVS)を試験的に同社のサーバ上で提供する「KVSアルファテストサービス」を行うと、さくらインターネット研究所のブログで明らかにしました

KVSアルファテストサービス « さくらインターネット研究所

キーバリュー型データストアは、リレーショナルデータベースよりも単純な形式でデータを格納し、データ操作もシンプルなため、スケーラビリティや高速なアクセスを実現しやすく、クラウドの特徴を活かせるデータベースとして最近注目されています。

今回のアルファテストサービスでは、memcachedプロトコルを用いてさくらインターネット研究所が提供するキーバリュー型データストアを運用しているクラウドへアクセスし、利用する形態をとるようです。

KVSの中身はグリーが開発したFlare

キーバリュー型データストアにはApache FoundationのCassandraや、日本のえとらぼのkumofs、VMwareが主なスポンサーとなっているRedisなどさまざまなソフトウェアが存在していますが、今回のアルファテストサービスでは、グリーが開発しているFlareが採用されたようです。

さくらインターネット研究所 所長の鷲北賢氏が次のようにつぶやいていました。

@hirose31 kumofsです!と言いたかったのですが実はFlareです…。それぞれ一長一短あって迷ったのですが、安定度とCASの実装タイミングを鑑みFlareの採用となりました。less than a minute ago via TweetDeck

Flareは、オープンソースとして開発されている、memcached互換の分散キーバリュー型データストア。ストレージエンジンにはmixiのエンジニア 平林幹雄氏が開発したTokyo Cabinetが使われています。

クラウド上のキーバリュー型データストアは、Amazonクラウド上ではSimpleDBが、グーグルのGoogle App EngineではBigTableが、マイクロソフトのWindows AzureでもWindows Azure Storageが提供されており、主なクラウドでは標準的なサービスとなっています。

さくらインターネットでも今年度中にクラウドへ参入することを表明しています。今回のテストサービスは、それに向けたものなのかもしれません。

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Junichi Niino(jniino)
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