英MI5、「中国のノベルティにはトロイの木馬が仕掛けられている」と警告
英Times Onlineの記事「China bugs and burgles Britain」によると、展示会やトレードショウで中国から渡されるノベルティグッズには、スパイのためのトロイの木馬が仕込まれていると警告する報告書を、MI5(英国情報局保安部)が作成したとのことです。明治大学法学部教授でITについての造詣も深い夏井高人氏のブログ「Cyberlaw」で紹介されていました。
あらゆる企業が攻撃対象に
先月13日には、グーグルが中国からの攻撃を受けていたことが明らかになったばかりですが、今度は英国のMI5が中国からの攻撃について警鐘を鳴らしています。
Times Onlineの記事によると、中国人民解放軍および国家安全部などは展示会やトレードショウなどを通じて英国のビジネスマンに接近、デジタルカメラやメモリカードなどをノベイルティとして気前よく渡しているが、その中には利用者のコンピュータにリモートアクセスするためのトロイの木馬が仕掛けられているとのことです。
The gifts -- cameras and memory sticks -- have been found to contain electronic Trojan bugs which provide the Chinese with remote access to users' computers.
それらの贈り物~カメラやメモリスティック~には、中国によって利用者のコンピュータにリモートアクセスするためのトロイの木馬が見つかっている。
そしてMI5の国家基盤防衛局による14ページのレポートでは、防衛施設、エネルギー、通信、製造業などに対して中国がいかに攻撃をしているかが説明されているそうです。
しかもターゲットとなっているのはそれだけでなく、コンピュータネットワーク、メールアカウント、広告代理店、国際法律事務所など、あらゆる英国企業が狙われる可能性があるとのこと。
It claims China has also gone much further, targeting the computer networks and email accounts of public relations companies and international law firms. "Any UK company might be at risk if it holds information which would benefit the Chinese," the report says.
レポートでは、中国の狙いはそれ以上であり、コンピュータネットワークや、広告代理店や国際法律事務所のメールアカウントなども狙われているとのこと。「中国にとって利用価値のある情報を持つあらゆる英国企業は狙われるリスクがある」
展示会などで渡されるノベルティグッズ、これからは気をつけなくてはなりませんね。そして、日本の企業にとって、こうしたネット経由での攻撃を真剣に考慮すべき時期にきているのかもしれません。