「低コストIT」が勢いづく。ガートナーが大胆な予測

2010年9月15日

「経済状況の変化や不透明なビジネスの先行きが、サービスのグローバル化と競争を加速し、それが主要因となって多くのビジネスが低コストIT(Low-Cost IT)へ向かう可能性がある」とガートナーが予測しています

Gartner Says Economic Uncertainty and Hypercompetition of IT Services Could Accelerate Rise of Low-Cost IT

低コストITとは、マネージドITサービスで(つまりはIaaSやPaaSやSaaSのようなもので)、低価格を実現するためにユーザーが利用する機能あたり月額いくらで提供されるもの、とガートナーは定義しています。

Gartner defines low-cost IT as the delivery of managed IT services (infrastructure, application, business process services) designed and implemented to minimize IT price — per-user/unit per-month (PUPM)

数年間でITコストが3分の1以上カットされる

「(IT採用のための)意志決定では、引き続き価格指向が続くだろう」と、ガートナーのアナリスト Claudio Da Rold氏。そして、もしこのシナリオが数年続くとすると、ITのコストが3分の1かそれ以上のカットになると、同じくアナリストのFrank Ridder氏。

“If the scenario of low-cost IT accelerates in the next few years, we foresee a growing number of delivery models that could cut the cost of IT by a third or more. This could lead to the emergence of viable low-cost IT providers,”

「もしも低コストITのシナリオが数年間勢いづくとすると、ITコストを3分の1かそれ以上カットできることになるかもしれない。これは低コストITプロバイダの勃興を導くことになるだろう」

こうした状況の中でユーザー企業は、市場動向によっては年に数回はサービスのアウトソース先の検討、価格動向などを見直すべきであると、ガートナーはアドバイスしています。

裏を返せば、エンドユーザーにITサービスを提供するITベンダやSIer、サービスプロバイダは、こうした価格低下のシナリオに対してどう戦略を立てていくべきか、考えさせられるガートナーの予測ではないでしょうか。

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