IT業界だけでなく、行政も大学もオールジャパンの取り組み「ジャパン・クラウド・コンソーシアム」設立へ
わが国におけるクラウドサービスの普及・発展を推進し、クラウドに関する政策提言や関連団体の情報共有を目的として、日本経団連(日本経済団体連合会)やNTT、日本IBMなどの産業界、大阪大学や慶應義塾大学などの学術界、そして総務省及び経済産業省などの行政がオブザーバとして協力し、「ジャパン・クラウド・コンソーシアム」が設立されると、ブログ「『ビジネス2.0』の視点」のエントリ「ジャパン・クラウド・コンソーシアムについて」が伝えています。ホームページも公開されています。
オールジャパンでの取り組みは、IT業界だけでなく、あらゆる産業や行政においてクラウドの重要度が高まってきたことの表れでしょう。これまでクラウド利用のハードルとなっていた法制度や商慣行などが解決されていくと期待されます。
オールジャパンの構えでクラウド推進
ジャパン・クラウド・コンソーシアムのホームページにある「JCCについて」では、設立の背景と目的について以下のように記されています。
多様な企業、団体、業種の枠を超え、わが国におけるクラウドサービスの普及・発展を産学官が連携して推進するため、民間団体「ジャパン・クラウド・コンソーシアム」を設立する。
本コンソーシアムは、クラウドサービス関連企業・団体等におけるクラウドサービスの普及・発展に向けた様々な取組みについて、横断的な情報の共有、新たな課題の抽出、解決に向けた提言活動等を行うことを目的とする。
総務省及び経済産業省は、本コンソーシアムのオブザーバとして活動を支援する。
また、報道発表の中にある活動内容には以下が記されています。
クラウド関連サービスに関する次の事業を行う。
- クラウド関連サービスの推進方策に関する政策提言
- 関係団体における活動内容の情報共有
- 我が国におけるクラウド関連サービス展開等に関する情報発信
- クラウド関連サービスに関する普及・利用の促進
発起人代表は大阪大学名誉教授の宮原秀夫氏で、その組織図を見るとワーキンググループにNICT(独立行政法人 情報通信研究機構)、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)、ASPIC(ASP・SaaS インダストリコンソーシアム)、JDCC(日本データセンター協会)、GICTF(グローバルクラウド基盤連携技術フォーラム)なども参加することになっており、オールジャパンの構えが見てとれます。
ブログ「『ビジネス2.0』の視点」によると、現時点でのおもな参加企業は、
日立
日本電気
富士通
NTT
日本IBM
マイクロソフト
日本オラクル
KDDI
など18社で、現在申し込みを受付中。ITproの報道によると、ユーザー企業やユーザー団体にも参加を呼びかけていく方針で、初年度は参加費を無料にするとのこと。
12月22日には最初の総会を経団連会館で行う予定になっています。