仮想化のハイプサイクル。バーチャルI/Oは期待のピーク、ハイパーバイザは成熟
ガートナーは同社が提唱する「ハイプサイクル」に沿ってさまざまなテクノロジーの成熟を示すグラフを公表していますが、6月には仮想化にフォーカスしたハイプサイクルのグラフを作成、それをインテルが資料として公開しています。Virtualization.infoの記事「論文:Gartner Hype Cycle for Virtualization)」で紹介されていました。
資料からハイプサイクルのグラフを縮小して引用します。
いくつか曲線に沿ってポイントを見ていきましょう。
いちばん左、もっとも黎明期(Technology Trigger)にあるのがユーザーのワークスペース全体を仮想化する「Workspace Virtualization」。続いてシリコンに仮想化機能が埋め込まれた「Server-Hardware-Assisted Virtualization」、「Smartphone Hypervisor」、プロセッサやメモリ、I/Oなどの要素ごとに分解した仮想リソースを組み合わせて構成する「Fabric-Based Computing」
「過度な期待」のピーク期(Peak of Inflated Expectations)には、「Private Cloud Computing」、仮想化環境でのネットワークのスイッチ機能を提供する「Virtual Switch」、PCを特定のアプライアンスとしてしまう「PC Virtual Software Appliance」、サーバのすべてのI/Oを仮想的に1つのI/Oとして捉える「Virtual I/O」、仮想マシンを論理的、物理的エラーから復旧させr「Virtual Machine Recovery」、「Open-Source Virtualization Platforms」などがあります。ただし、Virtual Machine Recoveryは安定期に達する前に陳腐化するだろうと予測されています。
そして「陳腐化期」(Trough of Disillusionment)にあるのが、ホストされた仮想デスクトップ「Hosted Virtual Desktops」や「Virtual Machine Live Migration」などがあります。右側の緩やかなスロープにあたる啓蒙活動期(Slope of Enlightment)には、「Virtual Machine:Hypervisor」や「x86 Server Virtualization」があり、これらは成熟に達していることが分かります。
ガートナーの詳しい英文ドキュメント全文がインテルのWebサイトからダウンロード可能ですので、興味のある方はぜひ参照してみてください。