マイクロソフトはIE9のHTML5対応に本気で取り組んでいる模様
3月9日付けのマイクロソフトのIEBlogにポストされたエントリ「Working with the HTML5 Community」では、マイクロソフトがいかにHTML5の標準化に真剣に取り組んでいるかをアピールしています。
このエントリでは、HTML5関連のワーキンググループやタスクフォースにInternet Explorer開発チームからさまざまなメンバが参加していることが紹介されています。
競合他社やコミュニティとも協力している
その内容は、Internet ExplorerプログラムマネージャのTony Ross氏がHTMLワーキンググループに対して意見のフィードバックを行っていること、HTML5 Testing Task Forceでは、Internet Explorer Test LeadのKris Krueger氏がファシリテーターとして参加、また、canvas要素やvideo要素のアクセシビリティを向上させるためにマイクロソフトはアップルやIBMと協力して作業をしており、Webブラウザのローカルデータベースとして新しく作成中のIndexed DBについてはモジラと共同作業中、といったことが述べられています。
また、昨年の8月からHTMLワーキンググループのco-Chair(共同議長、もう一人はアップルから)となったマイクロソフトのPaul Cotton氏は、3月5日付けでW3Cブログにポストされたインタビュー記事で次のように述べています。
Q. Can we expect even more support for HTML 5 in IE 9?
Q. IE9ではHTML5のさらなるサポートを期待していいのでしょうか?
A. Watch this space. As you can see, Microsoft is investing very heavily in the W3C HTML 5 effort, working with our competitors and the web community at large. We want to implement ratified, thoroughly tested, and stable standards that can widely help interoperability of the Web. We will have more to say on the subject at the MIX conference.
A. ご存じのとおり、マイクロソフトはHTML5に対して非常に大きな投資をし、競合他社やWebコミュニティとも協力しています。私たちは、Webのインターオペラビリティを向上させるために、承認され、十分にテストされ、安定した標準を実装したいと考えています。この件については、MIXでさらに詳しくお伝えできるでしょう。
MIXとは、日本時間の今晩からラスベガスで開催されるクリエイター向けのマイクロソフトのイベント。ここでマイクロソフトはInternet Explorer 9の開発の進捗を報告すると共に、HTML5標準への準拠をあらためて表明することが予想されます。
マイクロソフトのIEブログの内容、そしてW3CブログのPaul Cotton氏のインタビューは、そうした発表に向けての露払いになるのではないでしょうか。