国内のデータセンター数は減少、再編や統合へ。IDC Japan
日本国内には2009年時点で、データセンター事業社やユーザー企業自身が保有するデータセンターが全部で9万500サイト、これが今後減少していく傾向にあると、調査会社のIDC Japanが1月13日付けのプレスリリース「国内データセンターサイト数の予測を発表」で予想しています。
今後5年で約1割の減少
国内の9万500のデータセンターは今後5年で再編や統合などによって減少し、2014年には約1割減少して8万1800サイトになり、小規模データセンターが減り大規模データセンターが増えるという予想を同社は明らかにしました。
このデータセンター数の減少は、IT利用の全体最適を推し進めるために、機器の設置効率、利用効率、冷却効率などを改善する目的で、小規模なデータセンターの再編や統合による集約、および企業内データセンターから事業者のデータセンターへの移行が進む流れにあることが理由だと同社は予測しています。
海外ではグーグルやマイクロソフトなどが競うように大規模なデータセンターの設置を進めています。その理由として、データセンターは大規模な方がネットワークのコストや管理のコストなどで最大7倍も効率がよいというデータが挙げられています(参考:グーグルの最新のデータセンターは非常識なほど進化している)。
日本でも、グーグルやマイクロソフトほどの大規模ではないにせよ、データセンターの効率化と競争力を高めるために、大規模化が進むのは自然な流れといえるでしょう。
すでにデータセンターを利用している企業や、企業内のサーバをこれからデータセンターへ移行しようと検討しているユーザーにとっては、事業者やデータセンター集約の流れによって計画が支障を受けることがないよう、データセンター事業者の企業や施設の再編をよくにらんで計画を立てる必要があるといえそうです。
なお、IDC Japanの分類では大規模データセンターは500㎡以上の施設のことを指し、面積が小さくなるにつれ、中規模データセンター(100~500㎡未満)、小規模データセンター(50~100㎡未満)、そして50㎡未満はサーバルーム、オフィスから独立した小さいスペースについてはサーバクローゼットと呼んでいるそうです。