人気が急上昇した言語はグーグルの「Go」と「PHP」、メジャーなのは静的型付け言語。オランダのTIOBEが発表
ソフトウェアの品質管理サービスを提供しているオランダのTIOBE Softwareが、主要な検索エンジンの検索結果を基に、人気のあるプログラミング言語のランキングを「TIOBE Programming Community Index」を発表しています。
Javaが1位、しかし影の1位は実はC言語系
過去1年間で最も人気が急上昇したグーグルの新言語「Go」には、TIOBE's Programming Language of the Year 2009が贈られ、またPHPはこの1年でVisual BasicとC++を抜いて3位に上昇するといった変化が見られたとのこと。
ただしGoの人気は、昨年グーグルが発表して話題になったために多くのブログやニュースで取り上げられたためと思われ、この辺に検索エンジンの結果を基にしたランキングならではの特徴が表れているように思えます。
1位から10位までは、以下のようになっています。カッコ内の矢印は昨年度からの変動を示します。
1位: Java (→)
2位: C (→)
3位: PHP (↑)
4位: C++ (↓)
5位: (Visual) Basic (↓)
6位: C# (→)
7位: Python (→)
8位: Perl (→)
9位: JavaScript (→)
10位: Ruby (↑)
このランキングで「Cをベースにした言語」としてC/C++/C#をまとめて見れば1位のJavaよりも圧倒的な人気となりますので、Cをベースにした言語は飛び抜けて人気のある言語と見ることもできるでしょう。
7位のPythonがPerlやRubyよりも上位にあるのは、英語圏でのPythonの人気を表しているのかもしれません。一方で10位のRubyは、11位に落ちてしまったDelphiを押しのけて今年からランクインしていますので、Rubyの人気は海外でも上昇しているといえそうです(Delphiの人気が落ちているともいえますが)。
10位以下のトピックとしては、12位に昨年37位だったObjective-Cが急上昇。これは間違いなくiPhoneのせいでしょう。そして13位にはグーグルの新言語Go。16位には、昨年の18位から上昇しているSAPのABAPが位置しているのはやや不思議な気がします。
静的型付け言語が盛り返している
この調査でもう1つ興味深いのは、静的型付け言語と動的型付け言語の比率を2002年から記したグラフです。
このように、2008年まではゆるやかに静的型付け言語の比率が下がり、動的型付け言語の比率が上昇していましたが、2009年、そして今年の2010年と、再び静的型付け言語が盛り返しているように見えます。
Webプログラミングでよく使われるスクリプト言語には動的型付けの言語が多く見られますが、全体でみればやはり静的型付け言語のほうがメジャーであり、その状況ここ数年はそれほど大きな変化はなかったようだということが、このグラフからは読み取れそうです。