セールスフォース、Force.comを刷新、CMSなど強化。VMforceはベータへ。Dreamforce'10

2010年12月9日

セールスフォース・ドットコムがサンフランシスコで開催中のイベント「Dreamforce '10」。2日目の基調講演ではHerokuの買収に続き、同社の開発者向けプラットフォームであるForce.comの刷新と強化について発表されました。

構成管理、資産管理のソフトウェアをクラウドで提供

最初の話題は、Force.comはBMCソフトウェアの構成管理、資産管理機能を備えたソフトウェア「Remedy」をForce.com上に移植したRemedyforceの発表。

セールスフォース・ドットコム CEOのマーク・ベニオフ氏が、BMCソフトウェア CEO Bob Beauchamp氏を壇上に迎える。

fig

多くのお客様から、Force.comネイティブなRemedyがほしいというリクエストをもらった。そして本日発表するのがそれを実現した「Remedyforce」だ。サービスデスク業務で発生する、インシデントの管理、変更管理などとナレッジマネジメントが統合され、セルフサービスでも問題を解決できる。また社員がどんなデバイスを保有しているのか資産管理も統合されている。

fig

VMforceはプライベートベータ開始

続いてForce.comの刷新について、セールスフォース・ドットコムのGeorge Hu氏が登場。ここからが開発プラットフォーム強化の本題。

fig

Force.comの目指すものはシンプルだ。あらゆるアプリケーションをクラウド化することにある。トラディショナルなソフトウェアとハードウェアでは、もうビジネスの進化に追いつかないのだ。

例えば、アプリケーションを開発し、デプロイし、テストし、完成させるのに何日かかる? 新しいモバイルデバイスが登場したらそれに対応するには? ソーシャルに対応するには? こうした課題は大きな箱を買えば解決するのか? そうではない。

刷新したForce.com2はこうした課題を解決する。すばやくアプリケーションを開発できる。モバイルやソーシャルを含むCloud2ネイティブな開発プラットフォームだ。

fig

Appforceは、簡単にアプリケーションを開発できる。フォームビルダ、レポートビルダ、プロセスビルダ、Chatterなどにより、プログラミングよりもクリックによってアプリケーションが開発可能。

fig

Siteforceは、Webサイトを構築するための機能。CMSが備わっており、ビジネスパーソンが高い生産性でWebサイトを構築できる。

fig

Webブラウザ上のCMS画面にファイルをドラッグ&ドロップすることでサーバへファイルを転送し、その画面上でレイアウトを編集可能。イメージも自由に配置できる。さらにFacebookの「いいね」ボタンやTwitterのウィジェットもあらかじめ用意されており、ページ上に自由に配置できる。

fig

レイアウトができたら、パブリッシュボタンを押すと自動的にWebサイトが更新され、公開がはじまる。しかもモバイルデバイスで表示させれば、そのデバイスに対応した画面幅で表示されるのだ。

fig

続いてVMforce。今年4月にVMwareと発表したVMforceは、Javaデベロッパーにクラウドへの道を提供するものだが、プライベートベータの開始を発表する

fig

そして、クラウド上で商用アプリケーションを展開するISVのためのISVforce。AppExchangeでマーケットプレイスも提供している。

fig

これら4つの機能、Appforce、Siteforce、VMforce、ISVforceと、今日発表したHeroku。そしてそれらのデータベース基盤となるDatabase.comが、新たなForce.com2となる。これがアプリケーションをCloud2へ対応するための早道なのだ。

fig

Dreamforce '10の関連記事

あわせて読みたい

クラウド Salesforce システム開発




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本