セールスフォース、Force.comを刷新、CMSなど強化。VMforceはベータへ。Dreamforce'10
セールスフォース・ドットコムがサンフランシスコで開催中のイベント「Dreamforce '10」。2日目の基調講演ではHerokuの買収に続き、同社の開発者向けプラットフォームであるForce.comの刷新と強化について発表されました。
構成管理、資産管理のソフトウェアをクラウドで提供
最初の話題は、Force.comはBMCソフトウェアの構成管理、資産管理機能を備えたソフトウェア「Remedy」をForce.com上に移植したRemedyforceの発表。
セールスフォース・ドットコム CEOのマーク・ベニオフ氏が、BMCソフトウェア CEO Bob Beauchamp氏を壇上に迎える。
多くのお客様から、Force.comネイティブなRemedyがほしいというリクエストをもらった。そして本日発表するのがそれを実現した「Remedyforce」だ。サービスデスク業務で発生する、インシデントの管理、変更管理などとナレッジマネジメントが統合され、セルフサービスでも問題を解決できる。また社員がどんなデバイスを保有しているのか資産管理も統合されている。
VMforceはプライベートベータ開始
続いてForce.comの刷新について、セールスフォース・ドットコムのGeorge Hu氏が登場。ここからが開発プラットフォーム強化の本題。
Force.comの目指すものはシンプルだ。あらゆるアプリケーションをクラウド化することにある。トラディショナルなソフトウェアとハードウェアでは、もうビジネスの進化に追いつかないのだ。
例えば、アプリケーションを開発し、デプロイし、テストし、完成させるのに何日かかる? 新しいモバイルデバイスが登場したらそれに対応するには? ソーシャルに対応するには? こうした課題は大きな箱を買えば解決するのか? そうではない。
刷新したForce.com2はこうした課題を解決する。すばやくアプリケーションを開発できる。モバイルやソーシャルを含むCloud2ネイティブな開発プラットフォームだ。
Appforceは、簡単にアプリケーションを開発できる。フォームビルダ、レポートビルダ、プロセスビルダ、Chatterなどにより、プログラミングよりもクリックによってアプリケーションが開発可能。
Siteforceは、Webサイトを構築するための機能。CMSが備わっており、ビジネスパーソンが高い生産性でWebサイトを構築できる。
Webブラウザ上のCMS画面にファイルをドラッグ&ドロップすることでサーバへファイルを転送し、その画面上でレイアウトを編集可能。イメージも自由に配置できる。さらにFacebookの「いいね」ボタンやTwitterのウィジェットもあらかじめ用意されており、ページ上に自由に配置できる。
レイアウトができたら、パブリッシュボタンを押すと自動的にWebサイトが更新され、公開がはじまる。しかもモバイルデバイスで表示させれば、そのデバイスに対応した画面幅で表示されるのだ。
続いてVMforce。今年4月にVMwareと発表したVMforceは、Javaデベロッパーにクラウドへの道を提供するものだが、プライベートベータの開始を発表する。
そして、クラウド上で商用アプリケーションを展開するISVのためのISVforce。AppExchangeでマーケットプレイスも提供している。
これら4つの機能、Appforce、Siteforce、VMforce、ISVforceと、今日発表したHeroku。そしてそれらのデータベース基盤となるDatabase.comが、新たなForce.com2となる。これがアプリケーションをCloud2へ対応するための早道なのだ。