社内にマイクロブログ「Chatter」を導入した国内企業、その効果を語る
マイクロブログサービスの「Salesforce Chatter」を導入した国内企業。その効果はどうだったのでしょうか? ファクスの同報送信、郵送配信サービスなどを提供しているネクスウェイでは、いままでフロアが違うため話したことのない営業マン同士でも、マイクロブログで気軽につぶやきあうようになり、社内の情報共有が活発になったと話しています。
部署やチームを超えた新しい社内コラボレーションが起きている
同社はもともと社内メーリングリストなどで商談についての情報交換などが行われているほど社内での情報共有は盛んであり、マイクロブログはそうした社風にマッチするのではないかと考えてセールスフォース・ドットコムのChatterのベータプログラムを開始。
まだ導入して10日ほどだそうですが、以下のような効果があったと説明しています。
「部署、チームを超えた新しい社内コラボレーションが起きている。フロアが違うため話したことのない営業マン同士がナレッジ、ノウハウ共有を始めた」
「営業MVPで表彰した人にみんなから賞賛のコメントが寄せられて、モチベーションの向上につながっている。しかも、MVPの営業プロセスをみんなが見ることができるため、参考になる」
「ある部署の営業マンが商談中の案件をつぶやくと、別部署にいる過去にその顧客を担当していた営業マンがアドバイスや担当者の紹介を行う。マイクロブログではそういったアドバイスがしやすい」
「Outlookで共有するほどではないな、という情報でも、軽い感じでつぶやくことでコミュニケーションの活性化、商談率のアップなどにつながっていると思う」
特に最後のコメント、わざわざ共有するつもりがなくても、つぶやくことで自然に情報共有やコミュニケーションにつながる、というのはマイクロブログという形式ならではの効果のように思います。
これは日本での導入事例ですが、2月に公開した以下の記事ではセールスフォース自身がChatter導入によってどう変わったかも紹介しています。
IBMやマイクロソフトもマイクロブログ市場に参入予定
企業向けのマイクロブログはセールスフォースのChatterだけではなく、IBMはProject Valcanを開発中、マイクロソフトもOffice Talkを開発中で、すでに社内で試験導入中です。また、Yammerなどのサービスもあります。SAPもマイクロブログではありませんが、コラボレーションツールとしてStreamWork(旧コード名:12sprints)を開発中(追記:3/30にリリースされていました)。
いままで企業内の情報共有はグループウェア、ドキュメントポータル、企業内サーチエンジンなどいくつかのトレンドがありましたが、これからはマイクロブログがそれらを包括するソフトウェアになっていくのかもしれません。
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セールスフォースが行ったイベント自体は、先週ニューヨークで行ったイベントの内容とほぼ同じ、Salesforce Chatterのローンチでした。内容については以下のニューヨークでのイベントのレポートをご覧ください。