Amazonクラウドが新規登録者に無料プランを提供。マイクロインスタンスが750時間/月まで。1年間限定
Amazonクラウドが新規登録者を対象に、11月1日から無料でAmazonクラウドの機能が使えるプランを提供すると発表しました。
マイクロインスタンスが月750時間まで無料
無料プランは、主に以下の条件で提供されるとのこと。「AWS Free Usage Tier」のページを一部翻訳します。
- 1カ月あたり、Amazon EC2 Linuxマイクロインスタンス(613 MB of memory and 32-bit and 64-bit platform support)を750時間分。これは連続的に利用するのにも十分。
- 750時間分のElastic Load Balancerと15GB分のデータ処理
- 10GB分のAmazon Elastic Block Storage。さらに100万I/O、1GBスナップショットストレージ、10000回のSnapShot Get Requestと1000回のPut Requst
- 5GB分のAmazon S3 Storageと2000回のGet Request、2000回のPut Request
- 30GB分のインターネットデータ転送量(15GBのインと15GBのアウト)
- 25時間分のAmazon SiimpleDBと1GB分のストレージ
- 10万回のAmazon Simple Queue Serviceリクエスト
- Amazon Simple Notification Servicesへの10万回リクエスト、10万回のHTTPノーティフィケーション、1000回のメールノーティフィケーション
マイクロインスタンスは、1分間に数十回程度のリクエストの負荷をさばける能力を備えており、さらに負荷が高まった場合には一時的に能力が拡大するようになっています。これに、10GBのElastic Block Storageがあれば、1時間に1000リクエスト程度、つまり1日数万ページビュー程度のWebサイトなら無料で運用できそうです(参考:Amazonクラウドから「1円クラウド」(自称)登場。Amazonクラウドの値下げが続く)。
ただし、上記の無料提供分を超えて利用すると、その分は自動的に課金される模様です。
無料で提供される期間は、新規登録から1年間。ただしSimpleDB、Simple Queue Service、Simple Notification Serviceについては今後もずっと無料になり、さらに新規登録者だけでなく既存の登録者も無料になると説明されています。
ほかのクラウドベンダへのプレッシャーに
これはAmazonクラウドを試してみる分には十分な内容です。グーグルやセールスフォース・ドットコムは無料トライアルを提供していますが、Amazonがそこに加わったことで、今後はほかのクラウドベンダにもいま以上に無料トライアルへのプレッシャーがかかることでしょう。
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