ベニオフ氏が日本で標的にするのはオラクル? IBM?
セールスフォース・ドットコムのCEO マーク・ベニオフ氏は、6月に行われたイベントで、同社のクラウドを構成するサーバが約3000台であることを明かしています。
そしてこの3000台のサーバで、7万7000社の顧客が利用するシステムを稼働させていると説明し、「これがクラウドコンピューティングというものに一貫する効率性」なのだと誇りました。
オラクルを皮肉るベニオフ氏
ベニオフ氏はこのとき、「間違ったクラウドが、はびころうとしている」と言いながら次のスライドを聴衆に見せました。
オラクルのExadataを引き合いに出して、なんでもかんでもクラウドといって売ろうとしている風潮を皮肉ったのです。
その3カ月後、先月9月に行われたOracle OpenWorldでは、オラクルのCEOであるラリー・エリソン氏がまるでベニオフ氏に正面切って反論するように「クラウド・イン・ア・ボックス」として新製品のExalogicを発表します(参考:[速報]オラクルがクラウドで大攻勢。クラウド・イン・ア・ボックスのExalogic発表。Oracle OpenWorld 2010)。
ベニオフ氏とエリソン氏は、クラウドについて真っ向から意見が対立しています。
さすがに敵地では遠慮したか?
実はこのOracle OpenWorldで、驚くことにマーク・ベニオフ氏による講演も行われていました。聞くところによると、その講演へのオラクル関係者の参加はお断りだったそうです。
ベニオフ氏は、6月のイベントと同じように「間違ったクラウドには気をつけろ!」と聴衆に警告を発しました。
ただし。オラクルが発表したばかりのExalogicに気を使ったのか、そのプレゼンテーションには別のマシンらしき姿が……。
ベニオフ氏は明日、10月5日に日本でのセールスフォース・ドットコムのイベント「Cloudforce 2010 Japan」で基調講演を行う予定です。その内容は、ここで紹介した同社のクラウドの効率性、そして発表したばかりのChatter2などが中心になると予想されます。今回、プレゼンテーションで標的となるのは、オラクルか、それともIBMか、もしくはそのほかのベンダなのでしょうか。
Oracle OpenWorldでのベニオフ氏の講演「Marc Benioff's Keynote @ Oracle Open World 2010」は、YouTubeで公開されています。