モジラが2つ目のデータセンターをアリゾナに設置。彼らがデータセンターを選ぶ基準とは？

モジラのIT部門によるブログ「mrz's noise」にて、モジラがカリフォルニア州サンノゼに続く2つめのデータセンターをアリゾナ州フェニックスに設置することが、エントリ「Mozilla's new Phoenix data center.」で紹介されています。

モジラのWebサイトは昨年の8月にデータセンターの空調トラブルで約8時間停止するという事故に遭っており、2つ目のデータセンターはWebサイトのスケーラビリティの向上と同時にディザスタリカバリに対応するという役割も備えていると説明されています。

新たなデータセンターはなぜ必要か？

新たなデータセンターを検討するに当たり、担当者は以下の3つの質問について自問自答したそうです。

• ダウンすることが許されない規模に達しているのか？
• ダウンすべきでないサービスやWebサイトは確実に存在するか？
• 今後3年から5年を考えると、2000から5000サーバへどうやってスケールさせるか？

サンノゼのモジラのデータセンターは、2006年当時と比べるとフロア面積で8.75倍、バンド幅で18倍もの大きさとなり、Webサーバは11台から88台へ、全サーバは69台から現在は800台へと増えているとのこと。

Sure, in comparison to other sites, this growth is small. It's no Facebook. But it's still a significant amount of infrastructure that supports 350m users and the world's most popular web browser

たしかに、他のサイトと比較すれば小さな成長だろう。我々はFacebookではないから。それでもこれは、3億5000万のユーザーをサポートし、世界中で最も人気のあるWebブラウザを支える重要なインフラである。

その結果、モジラは新たな場所にデータセンターを設置する判断をしたそうです。

物理的なデータセンターは所有しない

ただし、モジラはデータセンターを建設したり所有するつもりがないことも明言しています。

We're essentially lazy and never want to physically go to the data center. Instead we have built out a lot of remote management capabilities to make this work. In fact, half of the IT group doesn't even live in California.

我々は本質的に物理的なデータセンターを所有することはない。その代わり、それをリモートで管理できるよう実現してきた。実際の所、IT部門の半分もカリフォルニアに住んでさえいないのだ。

実際にモジラのサンノゼのデータセンターは「CoreSite」というブロバイダーのデータセンター内にあり、アリゾナのデータセンターは「i/o Data Center's」というプロバイダーのデータセンター内に設置されることになっています。

モジラのIT担当者は数カ月をかけてデータセンターの選択をしたと書いていますが、そのときの基準を3つ挙げています。

1. Connectivity
2. Connectivity
3. Power (and the ability to cool it)

コネクティビティの重要性が非常に強調されていますが、それは「Carrier neutral data centers are king」だからだと、ブログでは説明されています。アリゾナのデータセンターはこの3つの条件をクリアし、しかもカリフォルニアから「"day trip" away」な距離（カリフォルニア州とアリゾナ州は隣接している）にあることが選択の理由になったようです。