世界1600社のCIOが重要と考える技術、1位 仮想化、2位 クラウド、3位 Web 2.0
世界の41カ国約1600社のCIOに対する調査によると、いまの時点でCIOが重要だと考えるテクノロジーは、1位が仮想化、2位がクラウド、3位がWeb 2.0だとのこと。米調査会社のガートナーが発表しました。
調査を担当した同社のMark McDonald氏は、「自前主義でヘビーなソリューションから、ライトウェイトなサービスへと技術の遷移が起きているところだ」とコメントしています。
1位から10位までは以下のようになっています。
1位 仮想化
2位 クラウドコンピューティング
3位 Web 2.0
4位 ネットワーキング、音声/データ通信
5位 ビジネスインテリジェンス(BI)
6位 モバイルテクノロジー
7位 データ/ドキュメントマネジメント、ストレージ
8位 サービス指向アーキテクチャ(SOA)、サービス指向アプリケーション
9位 セキュリティ
10位 ITマネジメント
またガートナーは発表の中で、昨年まで5年連続で1位だったビジネスインテリジェンスが今年5位に落ちたこと、2010年のIT予算はおおよそ2005年と同等レベル、と解説をしています。
企業内のWeb 2.0はこれから
3位に登場している「Web 2.0」は、キーワードとしては早くも古めかしくなってきていますが、企業の中でのWeb 2.0的なソーシャルアプリケーションはこれから本格化するといえます。
昨年、セールスフォース・ドットコムが企業内Twitter的な「Salesforce Chatter」を発表し、またグーグルはGoogle Waveのベータ公開を開始し、そして現在SAPがGoogle Wave対抗といわれる「12sprints」を、IBMが企業内Twitterのような「project Vulcan」を開発中といった状況は、CIOの考える重要なテクノロジーに対する主要ベンダからのレスポンスといえそうです。
- クラウドで先頭を走るセールスフォースが「過去最大のブレークスルー」を発表。Dreamforce 2009
- Google Wave専用のビジネスプロセスツールをSAPが開発中、コード名「Gravity」
- 企業向けのGoogle Wave対抗「12sprints」を開発中、SAP
- IBMは企業向けのTwitter開発中、ソーシャルと業務を結びつける「Project Vulcan」
また、クラウドが2位、仮想化が1位と、クラウドより仮想化が上位にきたのは、やはりCIOにとっては、いま所有している企業内のハードウェアリソースを仮想化の導入で効率化することのほうが、クラウドよりも関心があるのでしょう。