「Webをもっと速くしよう」とグーグルが呼びかけ
「雑誌のページをめくるように、すばやくWebブラウザのページを表示する」ことを目指して、Webをもっと速くしようとグーグルが呼びかけています。
6月23日付けのOfficial Google Blogに投稿されたエントリ「Let's make the web faster」で、グーグルはタイトル通りWebをもっと速くしよう、そのためにはコミュニティとして協力して取り組む必要がある、と訴えています。
to optimize the speed of web applications and make browsing the web as fast as turning the pages of a magazine, we need to work together as a community,
コミュニティの基盤として、グーグルはこのブログで3つのWebサイトを紹介しています。
- Let's make the web faster - Google Code
Webサイトの高速化に役立つ技術解説や、高速化支援ツールの提供 - Make the Web Faster | Google グループ
ディスカッションのためのグループ - Let's make the web faster - Google Moderator
アイデアを出し合い、よいと思うものに投票できるツール
YouTubeで公開されたビデオでも、Webをもっと速くしようと、グーグルの重役たちが口々に訴えています。
グーグルがこうして協力を訴える背景には、Webの高速化を実現するのは単純ではないことの裏返しです。
PC上のアプリケーションを高速化するには、より速いCPUと多くのメモリ、そして優れたOSが重要でした。そしてこの仕事のほとんどはインテルとマイクロソフトによってなされたといっていいでしょう。しかしWebを速くするにはWebサーバ、ネットワーク、プロトコル、キャッシュ、アプリケーション、デバイス、Webブラウザなど、多くの要素が複雑に絡み合っています。グーグルが単独で取り組むにはあまりに巨大なプロジェクトだ、ということをグーグル自身もよく分かっているのでしょう。
この取り組みが実を結び、本当に雑誌をめくるようにWebページがさくさくと見られるようになるのは何年後かを予想することすら難しい問題ですが、それが実現したらとても素晴らしいことだと僕も思います。
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