Twitterは企業と顧客をダイレクトに結ぶツールとなる、SalesforceがTwitterに対応
Twitterは、企業にとって顧客とダイレクトにコミュニケーションするためのツールとなりはじめています。
例えば、ブログ「むささびの視線」の谷川耕一氏は、おととい9月8日のエントリ「Twitterでつぶやいたら営業の電話がかかってきた」で次のように書いています。
ところで、今日、あるベンダーの発表を見て、これは自社で進めているビジネスにはかなり有効だといった内容のことをつぶやいた。そうしたら、しばらくしてから、そのベンダーの担当の方が直々に電話をかけてきてくれたのだ。Twitterのつぶやきを見て、何か我々にお手伝いできることはありませんかとのことで。
ベンダが、自社製品についてつぶやいている人を潜在的な顧客として考え、積極的にコンタクトをとってきたわけです。
別の例として、Dancho氏のブログ「hClippr」の今年の2月のエントリ「Twitterがカスタマーサポートツールと化す日」には、こうあります。
昨日の夜、なんかCATVの調子が悪いのでTwitterで文句書いてたら、翌朝、ComcastのTwitterアカウントからの書き込み。 "are you still having trouble? (まだ問題発生している?)"
普通は顧客からトラブルの電話が来るのを待っているだけのカスタマサービスが、Twitterで自社サービスのトラブルについてつぶやいている人をつねにウォッチし、積極的にサポートする体制になっているようです。
このようにTwitterは顧客との関係を結ぶための新たなチャネルになっているのです。
SalesforceがTwitterに対応したCRMを実現
この新しいチャネルをさっそく新機能として取り込んだCRMアプリケーションがあります。Salesforceです。
同社のアプリケーションマーケットであるAppExchangeに登録され無料で利用可能なツール「Salesforce for Twitter」で、Twitter経由での顧客管理機能が提供されるようになりました(例によってSalesforceの最新情報を届けてくれるブログ「セールスフォースとクラウド/SaaS」経由の情報です)。
どのような機能なのか、紹介ビデオからポイントとなる画面を紹介しましょう。ここではデルのカスタマサービスが取り上げられています。
まず顧客が、企業のTwitterアカウント(ここでは@ask_dell)宛に質問をつぶやきます。ラップトップのメモリ増設についての質問のようです。
Salesforceの画面上では、@ask_dell宛のつぶやきの一覧を取得することが可能です。ここからカスタマサービス担当が返答するつぶやきを選択します。
返答するつぶやきを選択すると、自動的につぶやいた顧客ごとの管理画面が表れます。ここで質問に対する答えを社内のナレッジベースから検索し、返答を作成し、顧客につぶやくところまで可能です。
顧客に対してデルのカスタマサービスである@ask_dellから返答がつぶやかれました。これできっと問題も解決することでしょう。
以下がSalesforce for Twitterを紹介したビデオです。約1分半のビデオですが、Twitterを企業がどのように活用できるか、Salesforceを使っていなくても何らかのヒントを得られるのではないでしょうか。
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