業務アプリケーションベンダTOP50:首位SAP、オラクルが追走
米国の調査会社AMRリサーチによる、業務アプリケーションベンダのトップ50リストが発表されました。
このリストは業務アプリケーションの6つの分野、ERP、SCM、サプライマネジメント、PLM、HCM、CRMにフォーカスして企業をランク付けしたもの。
ランキングで注目すべきは1位のSAP、2位のオラクル、そして3位以下のそれぞれの差です。2008年の売上げは、1位のSAPが15801(ミリオン$)、2位のオラクルが8559(ミリオン$)とダブルスコアに近い差でSAPが首位です。
しかも3位はSage Groupの2408(ミリオン$)、4位はInforの2208(ミリオン$)と、2位と3位以下では3倍以上の開きがあります。グローバル市場ではSAPとオラクルが業務アプリケーション業界でいかに大きな存在か、ということが分かります。
ちなみにマイクロソフトは7位で1308(ミリオン$)で、上位を狙える位置にあるといえます。
AMRリサーチは業務アプリケーション市場の今後の見通しを以下のように予想しています。
- 迅速かつ容易に展開でき、安価なSaaSやクラウドコンピューティングはさらに普及する。そして、サブスクリプションモデルの収入は、近いうちにソフトウェアのライセンス収入を上回るだろう
- 中小中堅企業向けの市場は長期にわたって魅力的なセグメントになる
今後の成長要因と分析されたSaaSと中小中堅企業向け市場、実はこの2つともSAP、オラクルが以前からチャレンジしつつもなかなか成功していない分野です。この分野の攻略がうまくいくかどうかが、両者が今後も業務アプリケーション市場の2大巨頭でいられるかどうかを大きく左右しそうです。
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