Salesforce.comの月1050円で使えるCRM新エディション、機能と制限は?
セールスフォース・ドットコムが先週金曜日、9月4日に発表した同社のSalesforce CRMアプリケーションの新エディション「Contact Manager Edition」。米国では1人あたり月額9ドルという価格設定でしたが、日本では1人あたり月額1050円(税込み)と発表されました。
同社はすでに提供を開始しており、日本語版も利用可能になっています。
Salesforce.comはこれまでもっとも安価なエディションが一人あたり月額4200円でした。今回の月額1050円は大幅に価格を引き下げたエディションの提供になります。
Google Appsとの統合も
利用できる機能は、顧客や見込み顧客とのコンタクトの履歴管理。顧客情報を入力し、メールや電話、訪問のやりとりの履歴を顧客ごとに記録し、効率的な営業に役立てることができます。CRMのもっとも基本的な機能ですね。
また、Google Appsの電子メール、カレンダー、ドキュメント、スプレッドシートなどと統合され一緒に利用できるようになっているとのこと。こうした機能をContact Manger Editionから利用することで、コミュニケーションや情報管理の操作がシンプルになります。
ただし最大ユーザー数は2人まで
ただし、このContact Manager Editionでの最大ユーザー数は2人まで。CRMに登録した顧客情報が、自分ともう1人までしか共有できません。このエディションは個人でビジネスを行っているような小規模ユーザーをターゲットにしたものです。
最大ユーザーが5人までに拡大するGroup Editionは1人あたり月額4200円で、商談管理機能を追加されています。最大ユーザー数の制限がなくなるProfessinal Editionは1人あたり月額7500円で、売上げ予測機能や一括メール送信機能などが追加されています(参考、「Salesforce CRM レビュー ~ SaaSの代名詞ともいえるアプリケーションの営業支援機能を試す - SaaSの代名詞ともいえるアプリケーションの営業支援機能を試す:Review - Publickey」)
一般的な企業で顧客情報や営業の進捗状況などを共有するためには、やはりProfessional Editionかそれ以上を利用することになるはず。
米国では1人や2人で起業している小規模なスタートアップや独立したセールスパーソンにこうした安価でシンプルなCRMのニーズがあるのかもしれません。果たして日本ではどうでしょうか?
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