ジョエル・スポルスキー氏、新たにシステム管理者向けQ&Aサイトを立ち上げ
元マイクロソフトのプログラマで書籍「Joel on Software」などでも知られる著名なプログラマであるジョエル・スポルスキー氏。
スポルスキー氏がプログラマ向けのQ&Aサイトとして昨年の9月に立ち上げた「Stack Overflow」はたちまち人気のWebサイトとなり、わずか半年で月間350万ユニークビジター、1600万ページビューの規模に成長しました。
先月には「Stack Overflow DevDays」というプログラマのためのイベントを10月に5つの都市で開催すると発表されました。
次のWebサイトはシステム管理者向け
そのスポルスキー氏が2つめのWebサイトの立ち上げをブログで発表しています。今度のWebサイトは「Server Fault」という名の、システム管理者向けQ&Aサイトです。
Server Faultでも、Q&Aサイトの仕組みはStack Overflowと同じものを使っているそうです。ブログで次のように説明しています。
When Jeff Atwood and I launched Stack Overflow last fall, we really wanted it to be a site for and by programmers. But the engine behind the site, the Q&A engine with voting, editing, and tagging, could obviously be used in a lot of other professions.
ジェフと僕がStack Overflowを昨年の秋に始めたとき、そのWebサイトはプログラマによるプログラマのためのサイトになるようにしたかった。一方でその裏の仕組みは、投票、編集、タグ付けなどの機能を備えたQ&Aサイト用のエンジンであり、ほかの専門領域にも使えるものだった。
横展開が可能な仕組みが最初から用意されていた、ということのようです。これがうまくいけば、今後も新たなQ&Aサイトが登場するかもしれません。
プログラマがメディアを作る
プログラマが中心となってメディアを成功させる、というモデルは、日本だと「はてな」が近いのかもしれません。
メディアを成功させて読者を招待してイベントを開く、という仕事は、これまでは出版社のものでした。しかしオンラインメディアの世界では、そうした可能性がプログラマにもひらかれています。なぜならオンラインメディアはテキスト(コンテンツ)とコード(Webサイト+アプリケーション)の両方が必要だからです。
もちろんスポルスキー氏も単にQ&Aサイトの仕組みを作っただけではなく、そこに人を呼び込み活発化させるために、著名なプログラマーを巻き込んだり、Podcastで盛り上げたり、という仕掛けを続けてきています。成功の裏にはやはりテキストとコードの両方を上手にマネジメントできたことがあげられるでしょう。
プログラマが作るメディアのの可能性はまだまだあるはず。スポルスキー氏が成功したような領域でメディアをもっと成功させられる可能性は日本にも多く残っているだろう、と僕は思います。
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