「オープンソースに貢献しちゃいかん」と会社に言われる?
日本でオープンソースへの貢献が増えない理由として、先日次のような話を聞いて「そうかもしれないなあ」と思いました。
「プログラミングを仕事にしている人がオープンソースのためにコードを書くと『仕事上で得た知識なんだから、社外に公開するのはダメ』とか、『オープンソースでコード書く時間があるなら、もっと仕事としてやらないのか?』といった干渉を会社から受けるケースが結構あるようだ」
月曜日の夜に行われたIBM developerWorksブロガーズミーティングでのディスカッションの中で出てきた意見です。
ミーティングのあとの二次会で、ブログ「むささびの視点」の谷川さんやブログ「一般システムエンジニアの刻苦勉励」の山口さんとこの件について少し立ち話をしました。
谷川さんは似たような話として「会社が社員に対して、ブログを書くならこういうことはOKだけど、これはダメだからね」といったガイドラインがあれば、もっと多くの人が会社に気兼ねせずにブログを書くことができるようになるのではないか、という話を以前したことがあったそうです。
一方で山口さんは、システムエンジニアとして社外に名前を公開して仕事をしている関係上、「趣味だからといってYouTubeに僕が裸で踊ってる動画が出れば対外的に問題でしょうし。(社外活動についての)ある程度のガイドラインが会社として一応あるんです」、といったことをおっしゃっていました(山口さんの趣味が裸踊りという訳ではないです。あくまで例ですので念のため:-)。
会社の立場に立てば、社員が仕事で知り得たことをなんでもかんでもオープンソースとして公開されてしまっては困ることもあると思います。だからといって、社員にオープンソースへの貢献を禁止するのも大げさすぎます。現実的には、明確に禁止している会社はないとしても、社員のほうで「だめって言われそうだなあ」とか「個人でやるにしても上司に許可がいるんじゃないかなあ」と内心で思っている人が多いのかもしれません。
会社と社員のあいだで、「こういう風にオープンソースに貢献するのなら問題がない」「こういう形でブログを書くのなら問題ない」といったなんらかのガイドラインを設けられたらいいのかもしれませんね。
そういえば、ブログのガイドラインはいくつかの会社で設けているという話を聞いたことがあると思います。どなたかご存じの方がいらっしゃいましたら教えてください。同様にオープンソースへのガイドラインを設置している会社があれば、それもぜひ知りたいところです。
こうしたガイドラインが一般化して広まることで、個人が情報発信をしやすい環境作りができるといいですね。
追記:「一般システムエンジニアの刻苦勉励」のブロガーのお名前を間違えていました。すいませんでした、訂正しました。
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