報告:記事のレコメンド機能として「newziaコネクト」を導入しました
この大型連休を使って、Publickeyでは2つの機能追加を行っています。1つは、前回の記事でも紹介した、Google Analyticsのデータを用いた記事ランキングの生成でした。そしてもう1つが、今回紹介する記事のレコメンド機能です。
Publickeyでは以前から、記事本文に続いて「関連記事 on Publickey」として関連記事を紹介していますが、これはすべて手で入力されています。この方法だと人間による的確な判断で関連する記事を紹介できる一方で、紹介できるのは過去の記事だけである、という欠点があります。
記事は書かれたあと何週間、何カ月、場合によっては何年も、検索エンジンや他のブログのリンクなどを経由して読者が訪れます。そしてわざわざ過去の記事を読みに来てくれた読者はきっと「この話題の続きはどうなったのだろう?」と思っているに違いありません。
しかし、手で入力した関連記事では「その記事の公開後に書かれた関連記事」は表示できないため、せっかく記事に興味を持ってくれた読者をとりこぼしているかもしれません(また、複数人で運用するブログやメディアでは、自分以外の人が書いた記事を関連記事として適切に紹介できない、という課題も抱えているはずです)。
そのため、僕は以前から自動的に関連記事の紹介(あるいは記事のレコメンドサービス)を実行してくれるサービスはないものかと思っていました。
ログリーの「newziaコネクト」を導入
そこで今回Publickeyで導入したのは、ログリーという会社の「newziaコネクト」というサービスです。ログリーは名前にも表れているようにログなどのネットから生成されるデータの分析を得意とする会社で、このnewziaコネクトもその技術を活かして提供されています。
newziaコネクトでは関連記事を決定するのに、記事内容と読者の傾向などを分析し、また検索エンジン経由で来訪した読者にはそのキーワードも考慮してくれるとのことです。表示する関連記事の本数、出力されるHTMLなどはカスタマイズ可能で、記事内ですでに関連記事として表示されている記事は除外して表示する、などといった細かい制御も可能です。導入はJavaScriptを貼り付けるか、もしくはAPI経由。Publickeyでは簡単にJavaScriptを貼り付けることで導入しています(ちなみにnewziaコネクトは30日間の無料お試し期間がありますが、本格利用は有償となるサービスです)。
このnewziaコネクトの機能をどのようにPublickeyのレイアウトの中へ組み込むべきかいろいろ考えたのですが、過去の記事との整合性も考慮し、いままでどおり手動で作成する関連記事は残しつつ、それに続いて「この記事を読んだ方にお勧めの記事」として表示する欄を新たに設けてそこにnewziaコネクトで選ばれた記事を表示することにしました。
実はログリーを紹介していただいたのはブログ「メディア・パブ」の田中善一郎さんでした。8月に一緒にオフィスに訪問させていただいて代表取締役の吉永浩和氏から直接いろいろお話を聞かせていただき、メディアをターゲットにした開発を行っているという点に賛同したことも導入の理由の1つです。レコメンドエンジンというのはショッピングをターゲットにしたものが多く、メディア向けというのは少ないのだそうです。
というわけで、これで読者の行動に少し変化があるかどうか、しばらくは気にしていたいと思います。
さらに強化されたPublickeyを、今後ともどうぞご愛読よろしくお願いします。