jQueryの用途広がる、次期バージョンのThunderbirdにも搭載
モジラが開発中のメールクライアントThunderbirdの次期バージョンThunderbird 3には、jQueryが組み込まれる予定だと、ブログ「Mozilla Flux」がThunderbird 3がjQueryその他を組み込む理由 - Mozilla Flux」で報じています。
Thunderbird 3にjQueryを組み込む理由は2つあり、1つはThnuderbird 3でよりリッチなユーザーインターフェイスを容易に実現するため。そしてもう1つは、Thunderbird 3のアドオン開発者にとって使いやすい環境を提供するため、のようです。
上記のエントリでも触れている、Thunderbird 3の開発責任者の一人Dan Mosedale氏がjQueryを採用することを説明したブログのエントリのタイトルは「Improving the generativity of Thunderbird's add-on platform: jQuery and Protovis」と、Thunderbirdをアドインのプラットフォームとしてより優れたものにするためという理由が一言で表されています。
一方、先日モジラが公開したプロジェクト「Jetpack」は、WebブラウザであるFirefoxのアドイン開発が簡単にJavaScriptで記述できるようになることを目指すものです。Jetpackには標準でjQueryが搭載されているわけではありませんが、開発効率を高め、高度なユーザーインターフェイスを実現するために、多くの開発者はjQueryを組み込んだアドオンを開発すると予想されます(追記:Jetpackには事実上すでにjQueryが含まれていると、コメント欄で追加情報をいただいたのでぜひご覧ください)。
JavaScriptはそもそもWebブラウザの上で動作するスクリプト言語でしたが、Adobe AIRなどの例もあるように、すでにWebブラウザから離れて汎用スクリプト言語としてさまざまな場面で使われるようになってきています。と同時に、そのJavaScriptの標準的なライブラリとしての地位を固めつつあるjQuery(およびjQuery UI)も、その活躍の範囲をこれからさらに広げることになるはずです。
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