JavaOne、今年で最後?
サンフランシスコで開催中のJavaOne。JavaStoreの発表、基調講演にエリソン氏登場のサプライズ、JavaFXへの注力、Oracle製ネットブック登場の可能性、などのトピックが伝わってきますが、参加者のあいだでは「今年でJavaOneは最後なんじゃないか」という噂が流れているとのこと。
今年で最後になるかもしれないといった噂がささやかれるなか、米サンフランシスコで2日開幕した開発者向けカンファレンス「JavaOne 2009」は、サン・マイクロシステムズのスコット・マクネリー会長とオラクルのエリソンCEOが寄り添い、詰めかけたJava開発者に従来通りの支援を約束した。
エリソン氏「Javaコミュニティーへの支援は不変」 米JavaOne開幕 インターネット-小池良次の米国事情:IT-PLUS
米国のComputerWorldも以下のように、「Oracle OpenWorldに統合されてしまうのでは? と参加者が噂をしている」と報じています。
rolling the annual JavaOne conference into Oracle's Open World event -- a plan rumored to be in the works, according to show attendees -- would hurt the Java development community
Will Oracle kill the Java community? - ComputerWorld
毎年JavaOneの開催場所となっているモスコーニセンターはイベント会場として人気の高い場所で、1年後のイベントのためにもいまから会場を押さえていてもおかしくないはずです。しかしいまのところ来年の開催についての発表はないと、ITmediaエンタープライズは伝えています。
注目が集まるJavaOneの今後に関しては、好意的な態度を示すものの、継続の可否については明言を避けた。同じく登壇していたSunの共同設立者であるスコット・マクニーリー会長の口からも来年以降のJavaOne開催に対して特別な言及はなかった。
2009 JavaOne Conference Report:OracleのエリソンCEOが登場、JavaOne継続の明言は避ける - ITmedia エンタープライズ
Tech-On!の報道も同様です。
Ellison氏は「Javaに対するサポートはこれからも変わらない」と,開発者に対して安心するよう呼びかけた。だが,JavaOneという形で存続するかどうかはまだ確定していない。
【JavaOne】Ellison登場,McNealyは過去を振り返る――そこはかとなく漂う"終末感" - 組み込みソフト - Tech-On!
今年のJavaOneの内容を追ってみても、JavaStoreやJavaFXといったJavaから派生したビジネスやテクノロジが話題の中心となっており、かつての、プログラマを中心としたJavaエンジニアのためのイベントというものからは大きく様変わりしているように見えました。
サン・マイクロシステムズがオラクルに買収されて独立した企業としての存在を終えるように、噂どおりにJavaOneも今年でその使命を終えるのかもしれません。
とはいえ、オラクルが今後もJavaへのコミットメントを証明するためにも、そしてJavaの貴重な財産である開発者のコミュニティを元気づけ、Javaの価値を引き続き高めていくためにも、JavaOneに代わる新しいイベントが来年も開かれると僕は思っています。もしかしたら危機感を感じたIBMあたりが一緒になって何かやってくるかもしれません。何にせよそれがどんなイベントになるのか、いまから楽しみに待つことにしましょう。
関連記事 on Publickey
- [速報]Java Store正式発表。PC用アプリのマーケットをひらけるか?
- Java版AppStoreが登場、詳細は6月のJavaOneで
- [速報]Google AppEngineがついにJavaサポート開始!
- Google App EngineのJava対応は「無責任」と、サンのオープンソース責任者が批判
参考記事 on the Web
あわせて読みたい
Expression Web SuperPreview レビュー ~ 複数バージョンのIEで表示チェックするツール
≪前の記事
米国の女子がコンピュータに抱くイメージは「退屈」「きつい」「おたく」