国内ITエンジニアのスキル、「WindowsやVBの経験あり」「これからはセキュリティやWeb系開発をしてみたい」という調査結果
日本のITエンジニアは現在どのようなスキルを身につけており、これから身につけたいスキルは何か? @IT自分戦略研究所とJOB@ITが実施した読者調査の結果が記事「IT技術者の2人に1人が欲しがる「リーダーシップ」」として公開されています。
調査は今年の11月に行われ、746件の回答が寄せられたとのこと。回答者の平均年齢は38歳、年齢層では30歳前後が最も多くなっています。
回答をざっくりとまとめてみると、回答者のボリュームゾーンである30歳代のITエンジニアの平均的なイメージが見えてきます。それは、「Windows中心でクライアント/サーバのシステム構築やデータベースの経験があり、Visual Basicのプログラミングスキルがある」という現状で、「これからはセキュリティやネットワークなど専門性の高い分野に挑戦してみたい。Web系やAjaxも経験してみたい」といったもの。
公開された記事の中からテクニカルスキルについての調査をピックアップして見てみましょう。
最も多いスキルは「Windows管理」、言語は「Visual Basic」
調査によると、回答を寄せたITエンジニアで最も多く身につけているスキルが「Windowsシステム管理」でした。次いで「データベース構築/管理」、そして「クライアント/サーバ系開発」となっています。
公開されたデータから上位10種類までのグラフを再構成しました。
プログラミング言語で見てみると、やはりVisual Basicが一番多く、続いてC/C++、意外にもJavaScriptがJavaよりも多い、という結果になっています。
身につけたいスキルは「セキュリティ」、言語は「Ajax」や「Java」が人気
今後身につけたいスキルとしては、1位が「セキュリティ設計/実装/運用」となっており、続いて「ネットワーク構築/管理」、「データベース構築/管理」が続いています。開発系よりも設計・運用系に人気があるというのがやや意外です。
開発系では、やはり「Web系開発」がもっとも人気があり、「Ajax」「Java」と続いていますね。
こちらも、公開されたデータから上位10位を抜き出してグラフ化しました。
「クラウド」が選択肢にあれば変わっていたかも?
かつては僕自身がこの調査の「中の人」としてかかわっていたこともあって、おおむね調査結果にそれほど意外性はないように思いました。
ただし今回の回答の中にクラウドや仮想化に関連するキーワードがなかったのは少々気になります。おそらく選択肢の中に含まれていなかったためと想像しますが、クラウド関連のキーワードがあると結果はまた少し違ったものになったのではないでしょうか。そして、クラウドが引き起こしているIT業界の急速な変化によってもまた、半年後、一年後の調査結果の中味が大きく変わっていくのではないかと思います。
元記事のほうでは、ここで取り上げたテクニカルスキル以外にビジネススキル、ヒューマンスキルなどについての調査結果も含まれていますので、ぜひそれらについても参照してみてください。