明日、ついにGoogle Waveが10万人に公開
米国時間の9月30日、日本時間では明日の深夜以降になりますが、いままで一部の開発者しか入手できなかったGoogle Waveのアカウントが、約10万人に対して発行されることになっています。
これにより、Google Waveに興味のあるほとんどすべての人が、実際にGoogle Waveを試せるようになります。
このことは7月20日付けのGoogle Wave Developer Blogで明らかにされていました。
this morning we announced that we plan to start extending the Google Wave preview beyond developers on September 30th.(略)and we plan to involve about 100,000 users.
アカウントの発行は、「Google Wave」のホームページで行われる予定で、恐らくはGoogle Wave Developer Blogにて何らかのアナウンスが行われるのではないでしょうか。
Google Waveが抱えてきた2つの課題
9月30日の公開に向けて、グーグルはGoogle Waveの2つの大きな課題を解決してきました。
1つは品質の問題です。8月5日付けのCNET Japanの記事「「Google Wave」の開発状況--現在の完成度を探る:スペシャルレポート - CNET Japan」では、Google Waveの品質にかなり問題があると指摘されていました。
Lars Rasmussen氏は、現時点では、Waveの全セッションのうち約25%がクラッシュで終わっていると述べている。この数字が許容できるものではないことは明らかであり、また皮肉なことに、現時点でGoogle Waveの最も重大なバグは、検索に関するものだという。
もう1つの課題はInternet Explorerへの対応でした。
Google Waveの対応ブラウザは、Google Chrome、Safari 4、Firefox 3.5の3種類で、Internet Explorerは最新のバージョン8にも対応していません。しかしInternet Explorerは最大のシェアを持つWebブラウザであり、Google Waveを普及させようとすればInternet Explorerへの対応は避けて通れません。
グーグルはこれを、Google WaveをInternet Explorerに対応させるのではなく、Internet Explorerの中味の方をGoogle Waveに対応したGoogle Chromeへ入れ替えてしまうというプラグイン「Google Chrome Frameをリリースするという、アクロバティックな解決方法で切り抜けようとしています。
そして公開が始まった後のGoogle Waveの本当の課題は、いままで存在しなかった新しいスタイルのコミュニケーションツールをどうやったら普及させることができるのか? です。
そのためにはGoogle Waveに対応したさまざまなアプリケーションや適用事例、例えば「Google Wave専用のビジネスプロセスツールをSAPが開発中、コード名「Gravity」」や「Google WaveとSAPとの連係で見えてくる、業務アプリケーションのフロントエンドとしてのGoogle Wave」で紹介したようなビジネスアプリケーションとの連係や、Google Waveをコミュニティとして盛り上げてくれる熱烈なサポーターといった要素がこれから必要になってくるのではないでしょうか。
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