Google DocsのOffice 2007対応を試してみた。結果は残念
グーグルのオフィシャルブログで、Google DocsがOffice 2007のファイルフォーマットである.xlsxと.docxに対応した、というアナウンスが行われました。
Office 2007が発売されてから2年が経過したとはいえ、まだ一般的に利用者同士で交換されるフォーマットとしては過去のOfficeのファイル形式のほうが主流です。無料でWebブラウザから利用できるGoogle DocsのOffice 2007対応は、旧バージョンのOfficeを使い続けている多くのユーザーにとって朗報でしょう。
そこでさっそく日本語版のGoogle Docsで互換性の具合を試してみました。
Excelは残念な結果に
Excel 2007で作成したファイルを読み込んでみました。
表と文字を多く含む給与明細のサンプルを読み込ませたところ、罫線やセル幅、それに一般的な式は変換できたものの、文字データを含むセルには、入力時に保存されたとおぼしきフリガナのデータまで含まれています。今回試したすべてのExcelシートでこの現象が発生していました。またグラフの表示エリアは空白になっていました。残念ながら現状では実用的な互換性があるとはいえないようです。
Wordも細かいレイアウトは崩れている
Word 2007で作成した3種類のファイルで試してみました。FAX送付表のようなおおまかなレイアウトの文書は、おおむね読み込めていますが、周囲を囲む線など細かいところには違いが発生しています。とはいえ、文字が中心の文書なら実用の範囲内といえそうです。
請求書のように表組みを多用した凝ったレイアウトの文書は、なんとか再現してはいますが表組みの幅が書類をはみ出しています。やはり細かいレイアウトは違いが発生しています。
PowerPointは読み込めず
Office 2007形式でもう1つよく使われるのがPowerPoint。試しに.pptxを読み込ませようとしましたが、エラーで読み込めませんでした。グーグルの発表でも.xlsxと.docxだけでしたから、これは仕方ありませんね。今後の日本語版の完成度向上に期待したいと思います。