Amazonクラウドを自前で作れるオープンソース「Eucalyptus」、エンタープライズ版登場でVMwareにも対応
Eucalyptusは、Amazon Web Servicesで提供されているAmazon EC2、S3、EBSといった機能やAPIと互換性を持つクラウド環境を構築できるオープンソースのソフトウェアです。もともとはカリフォルニア大学サンタクララ校で開発され、現在ではEucalyptus Systemsがメンテナンスを行っています。
オープンソース版のEucalyptosは、Linux上で稼働し、ハイパーバイザとしてXenとKVMをサポートしています。
エンタープライズ版がEucalyptus Systemsから登場
9月9日にEucalyptus Systemsは、Eucalyptusの商用版「Eucalptus Enterprise Edition」(EEE)を発表しました。Enterprise EditionではハイパーバイザーにXenとKVMに加えてヴイエムウェアのVMware ESX/ESXiをサポート、vSphereにも対応と発表されています。
これを用いて社内のデータセンター内にクラウドを作成すれば、複数のハイパーバイザーが混在していても同一の方法で管理できるようになりますし、プライベートクラウドとAmazonクラウドが同じAPIで操作可能になります。両方のクラウドを連係あるいは並行して運用したいと考えている企業にとってはメリットとなるでしょう。
3日前に公開したエントリ「レッドハットも「メタクラウドAPI」に参入。クラウドAPIの競争が燃え上がる」でも書きましたが、プライベートクラウドとパブリッククラウドをシームレスに連係させるために、すべてを同じAPIで操作しようというさまざまなアプローチが、いま同時多発的に発生しています。このEucalyptos Enterprise Editionも、そうした現象の1つだといえるでしょう。