クラウドサービス市場は4年で2.5倍に、インフラ提供や開発分野が特に成長
2012年まで、プライベートクラウドへの投資がパブリッククラウドへの投資を上回る、というガートナーの予測を前回のエントリで紹介しました。今回は、クラウドサービスの成長分野はストレージとサーバとアプリケーション開発だというIDCの予測を紹介しましょう。
IDCがクラウドサービスの分野ごとの成長予測を公開しています。まずはそのグラフをご覧いただきましょう。
全世界で2009年に17.4ビリオンドル(約1.6兆円)のクラウドサービス市場は、2013年には約2.5倍の44.2ビリオンドル(約4兆円)に成長。特に、ストレージおよびサーバ、そしてアプリケーション開発と運用の分野の成長がこのグラフから読み取れます。
これはすなわち、インフラを提供するIaaSの分野や、IaaSやPaaSでアプリケーション開発を行う分野がSaaSよりも大きく成長する、と言い換えることができそうです。
またIT支出の中でクラウドサービスの比率は、2009年時点の5%から2013年には10%へと高まっています。それでも支出の90%、すなわちほとんどはオンプレミスに対しての支出と予測されています。
ただし、「in 2013, 90% of IT will NOT be from public clouds.」と説明されており、パブリッククラウドが提供するサービスへの支出が10%ということのようですので、オンプレミスへの90%の支出のうち、それなりの部分がプライベートクラウドの構築や運用に費やされることになるのでしょう。
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