ガートナーの「ハイプサイクル2009」日本語版も公開。Twitterは幻滅期へ向かうと
約1カ月前に「ガートナーの「ハイプサイクル2009」発表。クラウド、電子ブックリーダーは絶頂期、RFIDは幻滅期」の記事で米ガートナーが発表したハイプサイクルを紹介しました。
そのハイプサイクル日本語版がガートナージャパンから先週、9月8日に発表されています。当然ながら説明が全部日本語になっていますので、こちらのほうがずっと分かりやすくなっています。ただし内容まで日本向けにアレンジされているわけではなさそうなので、例えば電子ブックリーダーがクラウドコンピューティングと同様ハイプの頂点にある、といった点など、日本国内の状況と比べると違和感を感じるポイントもあります。
特に注目されるクラウドとマイクロブロギングについてのガートナーによる解説を一部引用しましょう。
クラウド・コンピューティング : IT業界でクラウド・コンピューティングに関するハイプのレベルは非常に高く、どのベンダーも自社のクラウド戦略や提供形態の幅広さ (プライベート・クラウド・コンピューティングやハイブリッド・アプローチ) をアピールしており、これがさらにハイプを助長しています。
マイクロブロギング : マイクロブロギング全般、特にTwitterは2009年に爆発的人気を博しましたが、「チャネル汚染(利用者が必要としない情報が大量にあふれること)」に伴って避けることのできない幻滅期に入りつつあります。マイクロブロギングは、企業のソーシャル・ソフトウェア・プラットフォームにおける標準的な機能となるのに伴い、他のチャネル (電子メール、ブログ、Wikiなど) と共にその位置付けを確立し、迅速かつスマートで馴染みやすい、新しいタイプのコミュニケーション方法としての役割を果たしつつあります。
また、ハイプサイクルの指標についても日本語化した図が公開されています。ある段階のテクノロジーがどのような状況にあるのか、簡潔に把握することができますね。これに沿ってみると、「ワイヤレス電送」はそろそろマスメディアでのハイプが始まる頃。「クラウド」は早期導入企業に限定されない活動。「電子書籍リーダー」はもうすぐマスメディアの批判が始まりそうで、「RFID」「Web2.0」はもうすぐ第二世代がやってくる、といった段階だと読み取れます。
ハイプサイクルに関するオリジナル画像とサイズの大きな画像は、ガートナーのプレスリリースに掲載されています。
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