ガートナーの「ハイプサイクル2009」発表。クラウド、電子ブックリーダーは絶頂期、RFIDは幻滅期
米調査会社のガートナーは8月11日、"Hype Cycle of Emerging Technologies, 2009"(以下、ハイプサイクル)を発表しました。ハイプサイクルとは、新しく登場したテクノロジーは大きな期待と注目を集めた後、いったん盛り上がりが冷めて、その後普及期に入ると再び注目されるようになるという、同社が発見したハイプ曲線に沿って、現在注目されているテクノロジーを並べたものです(参考:ハイプサイクル - @IT情報マネジメント用語事典)。
2009年現在、注目の絶頂(Peak of Inflated of expectations)にいるのがクラウドコンピューティングです。また、アマゾンのKindle、ソニーの電子ブックリーダーなどが登場するe-Book Readerも同様に絶頂期にいるようです。企業向けのソーシャルソフトウェア製品群、そしてTwitterをはじめとするMicrobloggingは、いま幻滅の谷(Trough of Disillusionment)に向かって下り始めています。
それらに先立ちいま幻滅の谷へとまっしぐらに落ちているのが、Green IT、Video Telepresenceなどの技術。そして、幻滅の谷の底にいるのがRFID。多くの技術は幻滅の谷を下る過程で忘れ去られ、普及に至らないものもありますが、Web 2.0、Tablet PC、Wiki、企業ブログなどは無事に啓蒙の坂(Slope of Enlightenment)を上がりつつあり、SOA、音声認識はもうすぐ製品化の高原(Plateau of Productivity)にさしかかるところといえるでしょう。
では、これから期待と注目を厚めそうな技術は何でしょうか? このハイプサイクルの初期にある技術を見てみると、ワイヤレス送電、インターネットテレビ、3D印刷などが並びます。もっと初期に位置する量子コンピュータ、3Dフラットテレビなどは、これから注目を浴びそうな技術ですね。
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