オープンソース版Cassandraよりレイテンシ半分、スループット2倍の商用版Cassandra「DataStax Enterprise 6」リリース
NoSQLデータベースとして知られるApache Cassandraの開発元であるDataStaxは、Cassandraをベースにした商用版ソフトウェア「DataStax Enterprise 6」のリリースを発表しました。
#DataStax releases major update to the industry's leading
— DataStax (@DataStax) 2018年4月17日
distributed #cloud #database designed for hybrid cloud - #DataStax6 https://t.co/bGitxEyakC pic.twitter.com/WgDKyiTJrx
DataStax Enterprise 6は、オープンソース版Cassandraに比べてレイテンシが半分、スループットが2倍の高性能を実現し、ノードに障害が発生した場合の自動修復機能、ダウンタイムゼロでのパッチ対応などの機能を備えています。
DataStax Enterprise 6の主な新機能
DataStax Enterprise 6のベースとなっているApache Cassandraは、いわゆるNoSQLデータベースと呼ばれるオープンソースの分散データベース管理システムです。
キーバリュー型と呼ばれるシンプルなデータ構造と、分散処理などによる高速なデータの書き込みおよび読み込みなどを大きな特徴としていますが、現在ではJSON型のデータ対応や、SQLに似たクエリ言語の「Cassandra Query Language」(CQL)によるデータのジョインなども可能になっています。
DataStax Enterprise 6では、ストレージエンジンの内部で非同期処理を採用するなどの最適化によって、オープンソース版Cassandraと比べてレイテンシが約半分になり、さらに内部でのデータ圧縮処理を改善したことでスループットも2倍以上に改善されています。
また大量のデータをアップロードする「DataStax Bulk Loader」は、既存のアップロードツールと比較して4倍高速にデータをアップロードできるようになったとのことです。
運用中のクラスタのノードに障害が発生した場合でも自動修復機能が働き、アップグレードサービス機能では、パッチの適応をダウンタイムなしで自動的に実現。管理者によるマニュアル対応を極力小さなものにします。
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