Cloudera、AWS上でPaaS「Cloudera Altus」提供を発表。ビッグデータの分析基盤をサービスとして提供
先月4月28日にニューヨーク証券取引所に上場したばかりのClouderaは、クラウドサービス「Cloudera Altus」を発表しました。
これまで主要なHadoop/Sparkのディストリビューションベンダーとして知られてきた同社によるクラウドサービスの提供開始は、同社にとって新たなビジネス展開です。
Cloudera Altusは、下記のようにAWSのうえに構築されたSpark/MapReduce2/Hiveを提供するクラウドサービス、いわゆるPlatform as a Service(PaaS)の一種で、ビッグデータの分析など実行する基盤機能をサービスとして提供します。
ユーザーはクラスタの管理や運用の手間をかけることなく、そのうえで実行するアプリケーションの開発と実行に集中できます。
Cloudera Altusを発表したブログ「Simplifying Big Data in the Cloud」の日本語版「Cloudera Altusでクラウドの大規模データ処理をお手軽に」では、Cloudera Altusで次のようなことができると説明されています。
- Altusがクラスタを管理する一方、ユーザーは自分のワークロードに集中することができます
- AltusのデータエンジニアリングクラスタからCloudera DirectorでデプロイされたBI分析とデータサイエンス用のClouderaクラスターへのデータパイプラインを完全にサポートします
- 最小限のリスクで、オンプレミスからクラウドへのワークロードの簡単な移行を体験することができます
Cloudera Altusの特長の1つは、これがClouderaが用意したクラスタ上で動くのではなく、ユーザー自身のAWS環境で動く点にあります。「Introducing Cloudera Altus」から説明を引用します。
Altus runs in your AWS environment, not Cloudera’s, so we don’t see your data.
Altusは、Clouderaのではなく、あなたのAWS環境で実行されます。ですから、私たちがお客様のデータを見ることはありません。
この仕組みによってセキュアなデータ分析環境が実現できるようになっているわけです。
Cloudera Altusは現在のところAWSのみで提供されていますが、今後Microsoft Azureなどへも展開する予定と説明されています。
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