マルチクラウドの企業はこの1年で82%から85%へ増加、セキュリティへの懸念は減少。クラウド別ではAzureの採用が急増。RightScaleの調査2017年版公開
マルチクラウドに対応したマネジメントサービスを提供している米RightScaleは、クラウドに関するユーザー調査「Cloud Computing Trends: 2017 State of the Cloud Survey」を発表しました。
RightScaleによる調査結果のため、回答者の95%がクラウドを利用しており、89%がパブリッククラウドを利用しています。
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パブリッククラウド、プライベートクラウドにかかわらず、複数のクラウド(マルチクラウド)を利用している企業は85%。うち、複数のパブリッククラウドが20%、パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせたハイブリッドクラウドが58%となっています。
昨年2016年はマルチクラウドを利用している企業は82%だったため、やや増加傾向とのこと。
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クラウドを採用する上で課題になっているのは、昨年もっとも多い回答であった「リソースや能力不足」が32%から今年は25%へ減少。セキュリティへの懸念も29%から25%へ減少。クラウドの管理コストも26%から25%へ減少。コンプライアンスも26%から23%へ減少と、すべての項目でクラウド採用の課題は減少しています。
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どのクラウドを採用しているかでは、AWSが昨年と今年で変わらず57%なのに対し、Microsoft Azureが20%から34%へ急増、Google、IBMも増加している一方、OracleとDigital Oceanが減少している点は興味深い結果となっています。ただしこれはRightScaleの調査なので、IaaSの利用が中心だと思われる点に注意が必要です。
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そのほか詳しい内容はRightScaleのWebサイトからダウンロード可能です。
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