米VMwareが約800人のリストラを発表、どの分野をリストラするかは明示せず。浮いたコストは成長分野へ再投資
米VMwareは2015年第4四半期の決算報告の中で、約800人をリストラする計画であることを正式に発表しました(PDF)。
四半期決算に合わせて発表された2015年の年間売り上げ成長率は13%と報告。
クラウド戦略では、プライベートクラウドでのリーダーシップを伸ばしつつ、プライベートクラウドのワークロードをvCloud Air Networkを通じて同社のパブリッククラウドサービスであるvCloud Airへ展開していくと説明しました。
同時に、次のように約800人のリストラを2016年前半に計画していることも発表しています。
VMware also announced a restructuring and realignment of approximately 800 roles and plans to take a GAAP charge estimated to be between $55 million and $65 million related to this action over the course of the first half of 2016.
VMwareはおよそ800の担当についてリストラおよび配置転換を発表し、また米国会計基準として5500万ドルから6500万ドルのあいだと見積もられるこれにかかる支出を2016年前半に計画している。
ただし、どの分野がリストラ対象になっているかについては伏せられています。リストラによって節約されたものについては成長している製品に再投資すると説明されています。
ZDNetはリストラ分野をWorkstationとFusionと報道
Fortuneではリストラ分野について、記事「Fusion, vCloud Air, Workstation groups were affected.」でパブリッククラウドのvCloud Airの一部とVMware Fusion、VMware Workstationだと報じています。
また、ZDNetでは記事「ヴイエムウェア、米国の「Fusion」「Workstation」開発チーム全員を解雇か」で、「VMware Fusion」と「VMware Workstation」の開発担当者全員が解雇されたと報じています。
決算発表を見る限り、VMwareのリストラの背景には売り上げや利益が落ち込んだからというよりも、同社が抱える2つの課題、デルによる買収に備えること、そしてまだ大きな存在感を示せていないパブリッククラウドの分野への攻勢に向けて体制を整理するという要素が大きいのではないかと思われます。
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