Kubernetesの開発主体がCloud Native Computing Foundationへ正式に移管
コンテナ型仮想化によるコンピューティングを推進する団体「Cloud Native Computing Foundation」は、Kubernetesの知的所有権を譲り受け、同団体の最初の開発プロジェクトに設定したことを発表しました。
Cloud Native Computing Foundationは、DockerやCoreOS、Red Hat、Google、IBM、Mesosphere、シスコ、インテルなどが主導して2015年7月に発足。
コンテナ型仮想化に対応し、動的にスケジュールされるマイクロサービス指向のアプリケーションやサービスによるクラウドネイティブなアプリケーションの推進を目的とした団体です。運営にはThe Linux Foundationが協賛しています。
Cloud Native Computing Foundationの発足時には、それまでGoogleがオープンソースとして公開、開発されてきたコンテナのスケジューラ「Kubernetes」の開発主体をCloud Native Foundationに移管することが発表されていました。
今回の発表では、それを実行するために知的所有権が正式にGoogleからCloud Native Computing Foundationへ移管されたことと、Cloud Native Foundationが主体となって行う最初の開発プロジェクトとしてKubernetesが同団体のTechnical Oversight Committeeが受け入れたことが明らかになりました。
Technical Oversight Committeeの議長Alexis Richardson氏は次のようにコメントしています。
The acceptance of Kubernetes is a first step in establishing the CNCF as an organization that supports leading cloud native projects of production quality.
Kubernetesの受け入れは、本番品質でCloud Nativeプロジェクトを支援する組織としてのCloud Native Computing Foundation設立の最初の一歩である
Kubernetesは今月中に次バージョンとなるKubernetes 1.2がリリースされる予定。
Cloud Native Computing Foundationは、今後さらにクラウドネイティブあるいはマイクロサービスに対応した開発プロジェクトを追加していくとのことです。
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