国内データセンター事業者は、建設コストの高止まりでデータセンターを新設する事業者とそれを借りる事業者に分化していく。IDC Japan
調査会社のIDC Japanは、国内データセンター事業者のデータセンター投資予測を発表。2016年は大幅にデータセンター投資が増えるものの、2017年から2020年にかけては縮小局面になると予測しています。
2015年のデータセンター投資の実績は859億円なのに対し、2016年の予測は1562億円と大幅に拡大しています。これは2016年に大規模な新設/増設プロジェクトが複数完了する予定であることが理由とされ、その背景には企業の業務システムサーバをデータセンターへ移設する傾向が強まっていることと、クラウドサービスを利用した新たなデジタルビジネスが拡大していることがあるとIDC Japanでは分析しています。
ただし建設コストは高止まり状態が続くため、2020年までの期間に大規模なデータセンター建設投資を行うのは通信キャリアや大手ITベンダーに限定されるとのこと。
つまり2017年以降、データセンター建設投資を控える事業者は、拡大する顧客の要求に対して大手通信キャリアや大手ITベンダーのデータセンター設備を間借りする形でサービス提供能力の維持を図ることになると予測されます。
したがって「2017年以降は大規模な建設投資によってファシリティを新設していくDC事業者と、建設を手控え他事業者のファシリティをレンタルする事業者の2種類に市場のプレイヤーが分化していく」とIDC Japan ITサービス リサーチマネージャーの伊藤 未明は分析しています。
(プレスリリースから)
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