IBMのサーバレスコンピューティング環境「OpenWhisk」がBluemix上で正式サービスに。Dockerイメージも実行可能
IBMはサーバレスコンピューティングを実現する「OpenWhisk」の正式リリースを発表しました。
OpenWhiskは、Amazon Web ServicesのAWS Lambdaと同様、イベント駆動型でコードを実行するマネージドサービスの一種。いわゆるサーバレスアーキテクチャあるいはサーバレスコンピューティングを、IBMのクラウドサービスであるBluemix上で実現するものです。
OpenWhiskが、AWS LambdaやマイクロソフトのAzure Functions、GoogleのGoogle Cloud Functionsなどと異なる特長の1つが、オープンソースとして開発されており、GitHubでソースコードが公開されていることでしょう。
そのため、Bluemixのサービスとして使うだけでなく、オンプレミスのサーバやIBM以外のクラウドにインストールして利用することもできます。
また、OpenWhiskはNode.jsのJavaScript、Python、Swift v3、Javaをプログラミング言語としてサポートしていますが、さらにオープンソースコミュニティのおかげでGo、Haskell、Scalaにも対応したと説明されています。
OpenWhiskのもう1つの特長は、イベントによってコードだけでなくDockerイメージを起動することもできるという点です。これによって複雑な処理をDockerイメージ化しておいてOpenWhiskからイベントをきっかけに実行することができます。
Bluemix上のOpehWhiskが正式版となったことで、価格も発表されました。
OpenWhiskでは、どれだけの大きさのメモリ容量を持つインスタンスがいくつ起動し、延べ何ミリ秒の処理を行ったのかを、独自の単位であるGigabyte Seconds(GB-seconds:ギガバイト秒)という値で表し、このGigabyte Secondsを元に料金体系が設定されています。
基本的な価格体系は、毎月40万GB-secondsの無料枠があり、これを超えると1GB-secondごとに0.000017ドルが課金されるというものです。
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