IBMがPaaS基盤としてCloud Foundryを全面サポート、Pivotalと共同で推進
IBMとPivotalは7月26日、Cloud Foundryのオープンソースプロジェクトの推進について協力していくことを発表しました。
Cloud FoundryはもともとVMwareがオープンソースとして開発したPaaS基盤ソフトウェアで、IaaSに依存せずVMwareのvSphereやAmazonクラウドなど複数のクラウドに対応、Java、Pythonなど複数の言語やMySQLやPostgreSQLなど複数のミドルウェアをサポートします。
今年の4月にVMwareから、VMwareとEMCが共同で設立したPivotalに移管されました。
IBMがCloud Foundryを全面的にサポート
IBMはIaaS基盤ソフトウェアとしてオープンソースのOpenStackを選択しました。IBMはこれで、かつてOSでLinuxを支持したときと同様に、クラウドでも基盤ソフトウェアについてオープンソース戦略を推進することをはっきりさせました。
そして今回のPivotalとの協力は、IBMがPaaS基盤ソフトウェアでもオープンソース戦略を採用したことを示しているようです。
プレスリリースで、IBMの次世代プラットフォーム担当ゼネラル・マネージャーであるダニエル・サバー(Daniel Sabbah)氏は次のように、Cloud Foundryを自社製品に組み込んでいくとコメントしています。
IBMはかつてLinuxやOpenStackなどの主要テクノロジーに実施してきたように、Cloud Foundryを独自のオープン・クラウド・インフラストラクチャーに組み込み、クラウド・アプリケーション開発のためのコラボレーティブなオープン・プラットフォームとして全面的にサポートしていく計画です。
IaaSを構築するためのソフトウェアは、商用非商用のいずれも複数の選択肢が登場しています。例えばVMwareのvCloud DirectorやCloudStack、OpenStackなどがよく知られているでしょう。
しかしPaaSを構築するためのソフトウェアとしては、現在のところCloud Foundryがほとんど唯一の選択肢といっていいでしょう(Red HatからOpenShiftが登場したばかりですが)。IBMがPaaS基盤ソフトウェアとしてCloud Foundryへの肩入れを明確にしたことで、はやくもPaaS型基盤ソフトウェアはCloud Foundryが突出した存在になっていくのかも知れません。