オンプレミスでもデータベースは「サービス化」へ向かう。オラクル、DBaaS戦略へ

2013年10月22日

データベース機能をサービスとして提供する「DBaaS」(Database as a Service)をオンプレミスでも推し進めていく。来日した米オラクルのシステム・テクノロジー シニア・バイスプレジデント ホアン・ロアイザ(Juan R. Loaiza)氏は、同社の新たな戦略「Enterprise Database-as-a Service」を10月21日に開催された記者発表会場にて明らかにしました。

データベースのサービス化とは、企業などでデータベースが必要となったときに、必要な大きさ、性能、品質のデータベースが迅速に提供され、可用性やセキュリティを保って運用されること。多くの企業ではオンプレミスでのサーバ仮想化が普及したように、データベースもプロビジョニングされ、オンデマンドで提供されるようになるとロアイザ氏。

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オラクルはこのEnterprise DBaaSのプラットフォームとして同社の「Oracle Exadata Database Machine」があり、新しく登場したOracle Database 12cがあるとしました。

Exadataはサーバとストレージを統合、スケールアウト型のアーキテクチャで必要に応じて性能を向上させることに加え、Oracle Databasae 12cは新機能となるマルチテナントデータベースにより、データベースを新たに作るときに単一のコンテナデータベースに対してプラガブルにデータベースを追加していけるため、リソース効率の高いマルチテナントデータベースの運用が可能になっています。

同社のサービス化戦略は、この2つの製品を基盤としたものとなっています。

サービス化戦略はほとんどすべてのオラクルの顧客をカバーする

ロアイザ氏に、クラウドの統合とExadataが対象としない小規模企業についてどう考えているのか聞きました。

──── プロビジョニングの操作などは、プライベートクラウドのコントロールパネルで一体として利用したいのではないか。例えばOpenStackやvSphereなどとの統合は考えているか?

ロアイザ氏 OpenStackについては現在作業をしているところだ。ただ、多くの企業ではデータベースの運用管理は専門の組織があり、クラウドの管理とは別に行うようになっている。そのため、データベースの管理コンソールがクラウドとは別になっていても大丈夫だと考えている。

──── 通常のサーバでいくつかのデータベースを利用しているような、Exadataの規模を利用するに至らない企業はどう考えているか?

ロアイザ氏 Exadataには一番小さいモデルで8分の1ラックがあるし、さらに小規模な用途ではOracle Database Applianceという製品も用意している。これである程度小規模な顧客も対応できるのではないか。

──── つまりサービス化戦略でほとんどすべての顧客がカバーできるということか?

ロアイザ氏 ほとんどすべてのオラクルの顧客はカバーできると考えている。オラクルとしては一定規模以上の顧客が主なターゲットだからだが、個人的な考えでは小規模な顧客はパブリッククラウド上のデータベースサービスへシフトしていくのではないかと思う。

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