Amazonクラウド、セキュリティを確保するためのAPIロギング「AWS CloudTrail」、デスクトップ仮想化「Amazon WorkSpaces」、モバイル向けストリーミング「Amazon AppStream」を相次いで発表。re:Invent 2013

Amazon Web Servicesが主催するイベント「AWS re:Invent 2013」が米ラスベガスで開幕しました。初日の基調講演には、シニアバイスプレジデントのアンディ・ジェシー（Andy Jassy）氏が登壇。

ジェシー氏はAWSのビジネスとテクノロジーの急速な成長と、政府機関などを含む顧客の広がり、そしてクラウドによって顧客にどのような変革がもたらされるのかについて壇上から講演しつつ、相次いで3つの新サービスを発表しました。本記事では発表された新サービスを中心に紹介します。

APIコールのログを取る「AWS CloudTrail」

Amazon Web Servicesシニアバイスプレジデント アンディ・ジェシー（Andy Jassy）氏。

クラウドによって得られるメリットとしてセキュリティを一番に挙げるべきだろう。なぜなら、それが顧客がクラウドのプラットフォームに求めるプライオリティの最初に上がるものだからだ。

AWSではそれを強化するために多くの第三者認証も得てきた。

そして今日、セキュリティに関する新機能を発表する。AWS CloudTrailだ。

これはAPIを誰が、いつ、どこから呼んだのかといった記録をログとして残す機能を提供する。ログはSplunkやLogglyといった一般的なツールで分析することができる。

今日から提供開始だ。

仮想化デスクトップを提供する「Amazon WorkSpaces」

さて、理想的な仮想デスクトップとはどんなものだろうか？ セキュリティの観点で、デスクトップを管理するのに仮想デスクトップは優れた方法だ。

しかしセットアップが難しく、管理も面倒で、ハードウェアや仮想化ソフトウェアについて検討する必要もある。そこで、私たちはこうした課題を解消するソリューションを提供することにした。

Amazon WorkSpacesを発表する。集中管理ができる仮想化デスクトップで、ハードウェア不要、仮想化ソフトウェア不要、インフラ不要、長期契約も不要だ。企業ののディレクトリとも容易に統合できる。

ノートPC、デスクトップPC、タブレットからもアクセスできる。すべての情報はクラウドに記録されるので、管理者はセキュリティの面で安心できる。

そして典型的なデスクトップ仮想化より半分のコストで済む。StandardとPerformanceは性能が違うだけだ。Officeやアンチウィルスのライセンスを追加することもできる。

今日から限定プレビューの申し込みを開始する。

ストリーミングサービスのAmazon AppStream

AWSはモバイル機能を急速に強化してきた。モバイルアプリケーションのデベロッパーがアイデアを可能な限り早く実装できるように、プッシュサービス、ソーシャルログイン、A/Bテストや分析サービスなども新しく提供した。

モバイルデベロッパーのために、次は何を提供するのか？

モバイルの世界でも、高度な表現を実現するためにコンピュータパワーへの要求が高まってきた。すると、そうしたリッチな体験を高価で強力なマシンだけに提供するのか、あるいはそこそこの体験を幅広いデバイスに展開した方がいいのか、デベロッパーは選択を迫られている。

私たちはこの状況をクラウドで解決しようと思う。Amazon AppStreamを発表する。これはストリーミングサービスであり、サーバでの処理結果をストリーミングでどのデバイスでも、まるでローカルで動いているように配信できる。

クラウド上のGPUインスタンスで演算し、それをモバイルデバイスに展開することでデバイスの能力の制限を取り除くことができる。

AMazon STXという独自のストリーミングプロトコルは、ネットワークとデバイスの能力を認識して最適なストリーミングを行う。

つまり、これでコンピューティングパワーが必要な体験を、強力なマシンを持つユーザーだけでなく、どんなデバイスのユーザーにも届けることができるのだ。全部をストリーミングにせず、強力なレンダリングを必要とする部分にだけ使うとしても、ユーザー体験を大きく変えるだろう。

今日から限定プレビューの申し込みを開始する。

AWS re:Invent 2013

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