Yahoo!がJavaScriptのフレームワーク「Mojito」をオープンソースで公開。同一のJavaScriptコードが、サーバ、ブラウザどちらでも実行可能
Webアプリケーションのためのコードを1つだけ書けば、それがPC上でそのままローカルアプリケーションとなり、Node.jsのサーバへ持っていけばWebブラウザからWebアプリケーションとして利用でき、さらにモバイルデバイスからアクセスすれば、そのデバイスに最適な表示が行われる。米Yahoo!が4月1日にオープンソースとして公開した「Mojito」(モヒート)は、JavaScriptで書かれたアプリケーションフレームワークです。
Mojitoは昨年11月にYahoo!が開発中であることを明らかにし、今年の第1四半期にオープンソースとして公開予定としていました。
上記の記事で引用したMojitoの説明は次のようなものです。
With Mojito, developers will no longer have to write different code for the server backend and browser frontend. Not only that, but going forward there should be no more warnings on web pages reading “JavaScript enabled is required”, since whenever JavaScript is not enabled in the browser, Mojito-based applications will still run on the server side, all using a single code base.
Mojitoでは、デベロッパーはサーバサイドのバックエンドとブラウザでのフロントエンドのコードを別々に書く必要はありません。それだけでなく、Webページで「このアプリケーションを実行するためにはJavaScriptを有効にしてください」というワーニングを表示しなくてよいのです。 なぜなら、JavaScriptがブラウザで有効になっていない場合、Mojitoベースのアプリケーションはサーバサイドで実行されるからです。すべてが1種類のコードでできているのです。
すでにLivestandなどの実サービス開発でMojitoを利用
Yahoo!ではすでにMojitoを用いて開発したWebアプリケーションを実サービスとして投入しています。「Yahoo!’s Mojito is Now Open Source」から引用します。
We’ve been working with Mojito for a while internally, building hybrid apps like Yahoo! Livestand. Or Fantasy Finance, a Web site. Or Fantasy Premier League Football, a mobile Web app. All three are built using Mojito because it lets you develop one codebase for any type of device. Think of the reduced effort!
私たちはすでにMojitoによる開発を内部で進めてきた。ハイブリッドなアプリケーション、例えばYahoo! LivestandやFantasy FinanceなどのWebサイト、あるいはFantasy Premier League FootballのようなモバイルWebアプリケーションなど。これら3つはMojitoを使って開発した。1つのコードベースからあらゆるタイプのデバイスに対応できるからだ。これでどれだけの工数を減らせたことだろう。
今回、Mojitoとして公開されたものには、デベロッパー向けの以下の4つのソフトウェアが含まれています。
- ローカルでの開発環境とツール
- 国際化とローカライズのためのライブラリ
- 統合されたユニットテスト機能
- デバイスごとのプレゼンテーション
また、合わせて詳細なドキュメントも公開されています。
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