OracleとMySQLを「Database as a Service」で提供するサービスをIIJが開始。業務システムのクラウド化にはずみがつくか
国内クラウド事業者による企業向けの本格的なDatabase as a Serivceが始まりました。インターネットイニシアティブ(IIJ)は今日5月30日、OracleとMySQLをクラウドの上でサービスとして提供する「IIJ GIOコンポーネントサービス データベースアドオン」を7月から提供開始すると発表しました。
ライセンス、運用込みでOracleを月額課金
今回IIJが発表したサービスは、国内のクラウド事業者として初めてOracleデータベースをライセンス費用や運用費込みで月額課金により提供するサービスです。利用者はクラウドのインフラを利用しつつ、運用監視や障害対応、バックアップなどをすべてIIJにまかせられるというメリットを受けることができます。
提供されるサービスは性能に対応するメモリの大きさとプロセッサ数によって3種類に分かれており、ディスクは最大500GBまで。サーバとディスクはFC-SANによる接続と説明されています。料金は月額13万円から。
業務システムのバックエンドとしてリレーショナルデータベースは欠かせないものですが、利用者がクラウド上でリレーショナルデータベースを運用するには、オンプレミスでの運用に比べて動作保証や性能などの課題、それにライセンスの問題などがありました。業務システムをクラウドで運用するうえでのハードルの1つだといえます。
そこで、クラウド事業者自身がデータベースをサービスとして提供する「Database as a Service」が期待されており、AmazonクラウドではAmazon RDS、Windows AzureではSQL Azureなどがあり、オラクルもOracle Cloudを発表していますが、まだ選択肢が多くなく、特に国内事業者による企業向けのサービスがほとんどなかったのが実情でした。
IIJは先週、企業向けのクラウドとしてVMware vSpereh 5を基盤にした新サービス「IIJ GIOコンポーネントサービス 仮想化プラットフォーム VWシリーズ」を発表しており、企業向けのクラウドサービスを一気に充実させようという戦略がうかがえます。