企業内コラボレーションのTwitter化
いままで企業内のコラボレーションといえば、メッセージング、スケジュール管理、電子掲示板、ドキュメント共有といった機能を備えるグループウェアが主役でした。しかし、いまそれが大きく変わろうとしています。
いま開発中の企業内コラボレーションツールの多くが、TwitterやFacebookのように、つぶやきとタイムラインを中心としたマイクロブログ的なユーザーインターフェイスを備えているのです。画面を並べてみましょう。
いま開発中の企業内コラボレーションツールを並べてみる
Twitterライクな企業内コラボレーションツールの火付け役となったともいえるのが、セールスフォース・ドットコムの「Salesforce Chatter」。現在β公開中で、今月中には一般リリース予定(参考:セールスフォースが新しいビジョン「Cloud2」を披露。「Chatter」によるソーシャルとモバイル機能をデモ(後編))。
IBMが開発中と伝えられている「Project Vulcan」も、Twitterのようにタイムライン中心(参考:IBMは企業向けのTwitter開発中、ソーシャルと業務を結びつける「Project Vulcan」)。
マイクロソフトも「Office Talk」を開発しており、社内で運用中(参考:企業向けマイクロブログ、マイクロソフトも「OfficeTalk」開発で社内テスト実施中)。
シスコも「Cisco Quad」でマイクロブログによるコラボレーション市場に参入したのは先週お伝えしたばかり(参考:シスコからもマイクロブログの企業内コラボレーションツール登場、Cisco Quad)。
そしてSAPが開発中のSalesOnDemand(参考:動き出すSAPのクラウド戦略。セールスフォース対抗の「SalesOnDemand」も明らかに)。
これはコンシューマライゼーションの始まりに過ぎない
これがいま起きている、TwitterやFacebookといった一般消費者向けのソフトウェアがエンタープライズソフトウェアに影響を与える「コンシューマライゼーション」の大きな波の1つです。そしてこの波は、例えばモバイルデバイスに、例えばNoSQLに、例えばアプリケーションのHTML5化に、そして人々の働き方に、これからも次々と影響を与えていくことになるでしょう。
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